連想の法則
新しい発想を思い浮かべるためには、連想(1つの思考をほかの思考に導く能力)が大事です。古代ギリシャ人は連想を大変重視しました。プラトンもアリストテレスも人間心理学の根本原理だとし、連想の三法則を、接近、類似、対照の3つとしました。さらにヒュームの因果を加えて4つの法則があります。
第一法則「接近」
その近くにあるもの、あったものをイメージする。
「これは誰のものか」「これの近くに何があるか」
例)
婦人用のハイヒール
→それを履いている女性を想像
北海道のロケ番組
→転勤で札幌に移り住んだ旧友のことを思い出す
第二法則「類似」
アナロジーの一種で、似ているものを連想する。形、色、におい、音、しくみなどが似ている。直喩(比喩であることを明示する表現)や隠喩(文字通りに解釈すると比喩であることがわからない比喩表現)も含まれる。
例)
くもの巣
→インターネット網(形が似ている)
美しい女性
→白百合のような女性(直喩)
どっちつかずの攻防
→シーソーゲームのようだ(隠喩)
第三法則「対照」
類似とは逆に、対立するもの、反対のものを思い浮かべる連想。
「これは何と異なるか」
「相違点は何か」
「対立するものは何か」
「逆はどうなるか」
例)
都会的な人
→田舎の両親を思い出す。
森を散策
→浜辺をイメージする
笑っている顔
→泣いた時はどのような顔をしている?
第四法則「因果」
過去の経験などから、原因となる事象を見て、その構想される結果をイメージするもの。
例)
空が曇ってきた
→雨が降る
大きな商談がまとまった
→社長がごちそうしてくれる
【参考】
『発想フレームワーク55』永田豊志著 SBクリエイティブ