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「マーケティングってなんですか」と聞かれたら?①

「戦略、戦略と言うけれど…」で経営戦略のイメージは千差万別と言いましたが、もしかするとマーケティングのほうが上かもしれません。以前、私もマーケティングのセミナーを行ったことがあるのですが、どうもSNSなどWebを使った販促術をイメージしている方が多いように感じました。少し年配の方だと、マーケティング・リサーチや広告をイメージする方もいるのではないでしょうか。

さて、マーケティングの定義は人により様々ですが、「売るための仕組みづくり」というのが個人的にもっともしっくりきます。つまり「売ること」に関することなら、すべてマーケティングの範疇に入ってしまうわけで、経営戦略をも含んでしまうのです(注1)。

もともとマーケティング(mark-eting)の語源は、「的(mark)に的中させる」ということですから、「標的市場を選択し、優れた顧客価値の創造、伝達、提供を通じて、顧客を獲得、維持、育成するという技術」ということになります。

私はとある資格の指導校で中小企業診断士講座の講師をしています。2次試験でマーケティングに関するケーススタディが出題され、こんな問題が出ます。

「事例企業は売上の一定割合を社会貢献事業を行っているNGOに寄付している(注2)。そのねらいは何か。」

この場合、「社会貢献のため」と解答すると点が入りません。マーケティングの範疇ではないですからね。これは企業倫理です。なんとも世知辛いですが、正解は「イメージアップを図って売上の拡大を図る」とか「社会貢献意欲の高い顧客をつかまえる」といった内容になります。

具体的な内容については回を改めるとして、「もしドラ」ですっかり日本でも大衆的知名度を得たP.F.ドラッカーの言葉を引用します。

「企業の基本的な機能は二つ、マーケティングとイノベーションである。」
「マーケティングの究極目的はセリング(販売行為)を不要にすることである。」


「もうけなければ意味がない」「上手く売れる仕組みができれば、わざわざ売り込みをかける必要もない」ということですね。

注1:
マーケティングのテキストでも、多くの場合、事業戦略について取り上げています。事業戦略に基づいて実際に売るための仕組みを考えるのが、一般的なマーケティングの位置づけになります。
注2:
コーズ・リレイテッド・マーケティングと言います。

【参考】
『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版』F・コトラー、K・ケラー著 ピアソン・エデュケーション
『コトラーのマーケティング・コンセプト』フィリップ・コトラー著 東洋経済新報社
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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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