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そうだ、トイレに行こう!(外交官のルール)

 10月6日のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の大筋合意以降、メディアでも盛んに取り上げられています。日本の関税撤廃率は95.1%で、そのうち 農林水産物は約81%(他国は98.5%)に留まり、懸念やリスクを指摘する立場もあるものの、後から交渉に参加して2年間という時間制約の中ではかなりがんばったのではないでしょうか。


■知らないと確実に損をする交渉術

今回は、交渉術の1回目です。もともと交渉術は、アメリカのロースクールで教えられ始めたことが契機で、講義や研究も法学出身の方が中心となって行われています。

しかしながら、ビジネスパーソンなら誰でも対社内・対社外で交渉を行っていますし、日常生活の中でも何らかの交渉に接しています。しかし、実際は経験や感で行っていることがほとんどで、言わずもがなで上手くできる人もいれば、いつも損してばかりの人もいるというのが実態ではないでしょうか。

交渉術を身に付ければ必ず自分の思い通りになるわけではないですが、少なくとも知っていれば損をすることは少なくできるでしょう。経験や感に陥りがちな交渉術をできるだけ客観的に考えてみたいと思います。


■交渉の基本

まず交渉について定義しておきましょう。交渉とは「複数の当事者の間に、利害関係などのズレ、対立・衝突という問題が発生し、それを乗り越えるために行う双方向コミュニケーションなどの問題解決プロセス」です。

交渉の目的は、「自己の利益の最大化」です。交渉というと、どうしても「勝ち負けを争う駆け引き行動(bargaining)」と考えがちです。確かに一度限りの交渉ではそうした面はあるのですが、慣れた相手ですと機嫌を損ないかねず、合意には至らない可能性が高まります。取引が継続していく場面では、よい関係が築けませんから、望ましい結果は得られないでしょう。

感情的にならず「相手のトクのほうが大きくても、少なくとも自分がトクするのであれば良しとする」という姿勢が望まれます。究極的には、「相手に買ったように思わせること(相手の勝利宣言を書けるか?)」が合意のポイントになります。


■外交官のルール

究極の交渉の場面は、やはり外交交渉でしょう。交渉のほとんどは事前準備によって決まりますが、やはりその場の心理的な側面が大きく影響することは否定できません。交渉に当たっての心構えとして有名なものに、外交官のルールというものがあります。

・ウソは言わない。
・本当のことはすべて言わない。
・不確かなときはトイレに行く。


【参考】
『ハーバード流交渉術』ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー著 三笠書房
『影響力の法則』アラン R.コーエン、デビッド L.ブラッドフォード著 税務経理協会

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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