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こども保険は保険なのか?①

自民党の小泉進次郎・農林部会長ら自民党の2020年以降の経済財政構想小委員会の若手議員が、保育や幼児教育無償化のための「こども保険」を創設する提言をまとめたことに対し、「ほとんど詐称ではないか」という指摘が一部のエコノミストから指摘されています。

こども保険は、企業と従業員らの保険料に上乗せして集めた資金を財源に、未就学児への児童手当を加算する仕組みです。端的に言えば、20歳から60歳までの現役世代の人で、「子育てする人」を支援するというものです。

これだけ聞くと、少子高齢化の中で社会全体で子育て支援をするということで、なかなか良いアイデアのように思えます。


■こども保険は保険なのか?

保険とは、偶然に発生する事象(保険事故)に備えるために多数の者(保険契約者)が保険料を出し、事象が発生した者(被保険者)に保険金を給付するものです。

つまり何らかのリスクに同様に直面する人たちが掛金を積み、実際にリスクに合えば保険金がもらえ、リスクに合わなければ保険金がもらえないという掛け捨ての考え方が基本になります。

自動車保険は事故に合わなければ掛金が無駄になるし、年金保険も長生きしなければ何ももらえません。

提言されているこども保険で保険事故にあたるのは「出産(育児)」です。中高齢者のように子供を産む可能性が極めて低い層からも保険金を徴収しますから、保険とは言えず、税金といったほうが正確です。


■復興税や消費増税と同じパターン?

「瑣末な定義の問題にこだわる必要があるのか?子育てを社会的に支援するのでいいのではないか?」という意見もあろうかと思います。

しかしながらこども保険には、復興税や消費増税と同じロジックが透けて見えてきます。何か社会的な意義があるものを表に出して増税を図るといういつものパターンです。

小泉進次郎氏は財政再建派(増税派)、「2020年以降の経済財政構想小委員会」の事務局長である村井英樹代議士は財務省出身で同じく増税派、お墨付きを与えている麻生財務相も増税派です。

日本人の保険への肯定的なイメージを使って保険と偽って導入し、やがてジリジリと保険料(実態は税金)を上げるという筋書きを感じさせてしまうのです。
(つづく)


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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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