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良いマネージャーとダメなマネージャー②

リーダーたるマネージャーが担当者と異なるのは、自らが率いる組織(部門)と外部との関係を処理することです。もちろん担当者レベルでも他部門や社外と接するわけですが、よほどのルーティン的な事項でもなければ処理する権限までは与えられません。マネージャーには、外部からの影響の流れをコントロールし、緩衝材となる役割が求められますが、リーダーによって能力の差が大きいことはご承知のとおりです。

ミンツバーグはこの点に注目して、マネージャーの失敗パターンを5つ挙げています。

●ザル型マネージャー
あまりにやすやすと外部からの影響を組織内に流れ込ませすぎる。この場合、部下は半狂乱状態に陥り、外部からのあらゆる要求に反応せざるをえなくなる。近年、上場企業では、株式アナリストの要求に応えるために、目先の業績を優先させて行動することを部下にしいる経営者が珍しくない。

●ダム型マネージャー
外部からの影響を自分のところでとどめすぎる。例えば、製品の改良を顧客から求められたのに、その情報を十分に社内に伝えない。マネージャーがこういう態度を取れば、組織のメンバーは守られる。しかし、その組織は外部と隔絶され、外部の支持を得られなくなる。

●スポンジ型マネージャー
重圧をほとんど自分自身で受け止める。そういう態度は賞賛を浴びるかもしれないが、マネージャー自身が燃え尽きてしまうのは時間の問題である。

●ホース型マネージャー
ホースで水を撒き散らすかのように、外部の人たちに強烈な圧力をかける。こういうマネージャーは怒りっぽく、えてして協力関係の構築に熱心ではない。納入業者にあまりに厳しい要求を突きつける企業には、このタイプのマネージャーが多い。

●水滴型マネージャー
外部に対して、水がポタポタ滴り落ちる程度の弱い圧力しかかけようとしない。こういうマネージャーだと、組織のニーズが十分に主張されない。たとえば、納入業者に対して弱腰で接しすぎて、つけ込まれてしまう。

優れたマネージャーは、局面ごとにいずれかの行動パターンを取ることこそあっても、特定のパターン一色には染まりません。組織と外部との境界でのマネジメントは、一種類の行動様式で常にこと足りるほど単純ではありません。状況に応じて、組織を守ることを優先すべきときもあるし、外部のニーズに応じるべきときもあるし、外部に強く主張すべきときもあります。


【参考】
『マネジャーの実像』ヘンリー・ミンツバーグ著、日経BP社


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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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