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値段はあなたがお決めください(需要曲線)

■需要曲線の見方

需要曲線は縦軸に価格、横軸に需要量をとり、「価格が○○円だったら、何個欲しいか」を表します。ここで注意したいのが、縦軸の価格の意味です。たとえばある製品について、「3000円で1個の需要がある」という場合は、需要する1人は、その製品に1個に3000円払ってもよいと考えている、あるいは1個につき3000円の経済的価値をその製品に見出しているからと捉えることができます。つまり需要曲線の縦軸の価格は、「1個あたり支払っても良い額」「1個あたりに見出している経済的価値」なのです。
需要曲線
通常、需要曲線は右下がりです。これは、1人1人が支払いたいと思っている額が異なることを意味しています。


■認めている価値の分だけ支払ってもらう

仮に市場価格が1500円でそのときの需要量が4個だとします。このとき売り手は6000円の売上を手にします(1500円×4)。しかしながら3000円払ってもよいと考える人が1人、2500円払ってもよいと考える人が1人、2000円払ってもよいと考える人が1人いることを考えると、これはもったいないことです。それぞれが1個当たりに認めている経済的価値に沿って支払ってもらえれば売上は9000円になります。

では、どうやれば認めている経済的価値をそれぞれの買い手が表明し、それどおりに払ってもらうことができるのでしょうか?これをやったのがロックバンドのレディオヘッドです。2007年に当時の新アルバムをホームページ上のダウンロードで売る際に、「値段はあなたにお任せします」としたのです。通常のアルバムの価格よりも高い値段を付けるファンが多く、結果的に大成功しました。

それぞれの買い手に自らが認めている経済的価値を表明させるというやり方は、オークションの考え方を利用しているともいえます。
オークションというと値段を吊り上げるという悪いイメージがありますが、「価値を認めている人に価値の分だけ支払ってもらう」という意味では公正な方法なのかもしれません。


【参考】
「スマート・プライシング」ジャグモハン・ラジュー、Z・ジョン・チャン著 朝日新聞出版
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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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