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脅しや最後通牒に対抗するには②

前回の続きです。相手の担当者が「これ以上は話し合っても無駄です。私たちの条件は○○です。あとはそちらが受け入れるかどうかです。」などといったように、脅しや最後通牒を突きつけてきた場合、どうしたらよいでしょうか。

 

■相手のさらなる脅しを制する

 

相手の担当者が「価格を○○まで下げてもらえなければ取引は打ち切る」などといった最後通牒をしてきた場合、注意したいのは、相手の担当者はあくまで相手の組織の交渉代理人であるということです。

 

たとえば相手組織はこちらの品質面は評価しており取引を継続したいのに、価格は下げさせたいので、脅しをかけている可能性があります。また、上司から価格を下げさせろと強く言われているから、担当者は脅しをかけているにすぎない場合もあります。

 

この場合、前回の「弱い立場での交渉」で触れたように、「相手の弱点を利用して、自分の弱点を克服する」ことが求められます。「あなたのご要望は分かりました。残念ながらこのままでは最終的な契約にはかなり時間がかかると考えられます。あなたもそのようにお考えでしたら、上司の方も同席して頂いてはどうでしょうか」などと提案するのもよいでしょう。

 

相手の担当者は自分のメンツがなくなることを恐れて脅しを引っ込めるかもしれません。また交渉がまとまらないというリスクを相手に知らしめることもできます。仮に上司が同席したとしても、相手組織としては取引継続を望んでいるのであれば、脅しの部分を撤回することがありえます。相手の担当者としては、一度、脅しをかけてしまった以上は、撤回しにくいでしょうから、他の誰かのほうが撤回しやすいでしょう。いずれにせよ、こちらとしては条件が悪くなることはありません。

 

 

■相手の脅しが無理筋であることを分からせる

 

 

相手の脅しがあまりに無理筋であれば、それを分からせる必要があります。相手が実情を分からずに無理な要求を言っているにすぎない場合があるからです。たとえば価格交渉であれば他社との同様の取引での価格水準を示すといったことです。

 

また「制約条件から考えると、その脅しを実行することは困難である」「利害から考えて、その脅しを実行に移すことは難しい」ことを分からせるというやり方もあります。たとえば「納期は1ヶ月後ということでしたが、このままでは契約に至らず、納期を約束することができかねます」「これまで何度もお話し合いをして、多くの点で合意することができました。この段階で話が頓挫することは、双方にとっても望ましくないことはご理解できると思います。合意できる方法を一緒に考えましょう。」といったことを伝えるのです。

 

相手としても要求を引っ込めるためには、それなりの根拠が必要です。もちろん根拠の提示の際には、相手のメンツを潰さない言い方が求められます。

 

 

【参考】

「交渉の達人」ディーパック・マルホトラ、マックス・H・ベイザーマン著 日本経済新聞社

 

 

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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