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マッチング・ペニーズ

■マッチング・ペニーズの構造

 

ペニーは、イギリスの硬貨です。コイン・トスで、相手は裏か表か予想し、相手が正解すれば勝ちで外れれば負け(逆にトスを投げる出題側はその逆)というゲームです。このゲームのペイオフマトリックスは次のようになります。


マッチングペニー 

この場合、ナッシュ均衡(ゲームに参加する各プレイヤーが、互いに対して最適な戦略を取り合っているという状況)は、存在しません。

 

ジャンケン、ピッチャーとバッターの駆け引き、サッカーPK戦のキッカーとゴールキーパーの駆け引きも同様です。このようにぐるぐると行動が変わりどこにも落ち着かないのがマッチング・ペニーズ・ゲームの特徴です。

 

 

■どうどう巡りを避けるには

 

マッチング・ペニーズの例として、警官と泥棒の関係を考えてみます。

 

・警官がパトロールを行い泥棒は空き巣に入る

警官は泥棒を捕まえられるので警官の利益は1、泥棒の利益はマイナス1

 

・警官がパトロールを行い泥棒は空き巣に入らない

警官は無駄足なので警官の利益はマイナス1、泥棒の利益はゼロ

 

・警官がパトロールをせず泥棒は空き巣に入る

警官は泥棒を捕まえられないので警官の利益はマイナス1、泥棒の利益は1

 

・警官がパトロールせず泥棒は空き巣に入らない

空き巣事件は起こらないので双方とも利益はゼロ


マッチングペニー② 

この場合もナッシュ均衡はなく、いたちごっごが続きます。場合によっては、空振りが続けば警官がパトロールしなくなるかもしれません。

 

このような事態を避けるためには、ペイオフマトリックスを書き換える必要があります。たとえば「泥棒を捕まえる」ことに対してではなくパトロールする行為そのものに利益を与えるということです。

 

利益の分配を書き換えるというのは、マッチング・ペニーズに限ったことではありません。自分が有利な状態となるような相手の行動を促すために、ペイオフマトリックスそのものを変えてみるという努力が求められます。

 

 

【参考】

『ゲーム理論の思考法』川西諭著 中経出版

 

 


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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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