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ホテリング・ゲーム①

■やがて各党で政策の違いはなくなる

 

1010日以降の各社の世論調査の結果を見ると、自民が最低でも260議席以上、公明が30程度、希望が60程度、維新が10~15程度となっており、改憲勢力が3分の2を超えることが確実視されています。個人的には改憲には賛成ですが、数年前ならこのような状態は想像できなかったでしょう。これらの各政党で経済政策などで微妙に違いはありますが、一般の有権者からすればあまりはっきりしたものには映らないのではないでしょうか。

 

政党間の政策の違いはやがては無くなるということが、従来よりホテリング・ゲームと呼ばれるゲーム理論のモデルで主張されてきました。

 

 

■ホテリング・ゲームの特徴

 

今回はペイオフマトリックスは使いません。政党がA(左翼)・B(右翼)の2つ、有権者が100人いると考えてください。

ホテリング図1 図1の状態では、A党は左半分の有権者(50人)、B党は右半分の有権者(50人)を獲得できます。

 

ただし、このような状態では各党は自分の支持者を増やそうとスタンスを変える可能性があります。仮にB党が次のように真ん中にスタンスを変えたとしましょう。

ホテリング図2 B党はポジションの右側全体と、左から二番目の左翼グループの半分を獲得でき、全体の8分の5を制することになります。このような状態になるのをA党がみすみす見逃すわけはなく、A党もスタンスを真ん中に持っていきます。かくして2政党とも中道になるというわけです。つまり両政党とも中道がナッシュ均衡になります。

 

こうして考えてみると、二大政党制の国では、各党で政策がまったく違うということはなく、その結果、政権交代しても政策の継続性がある程度担保されているということが確認できます。

 

 

■駅前出店はテリトリー争いの結果

 

ホテリング・ゲームは立地ゲームとも呼ばれ、テリトリー争いの説明で用いられます。テレビ局がどこも同じような番組を作るのも同じ論理です。

 

「なぜ駅前に飲食店が集まるのか」についても、このモデルで説明されることがあります。駅を中心に住宅が広がっているため、駅前は図の中央に位置します。お互いが自分のテリトリーを増やすことを考えた結果、自ずと駅前に出店が集中するというわけです。

 

【参考】

『ゲーム理論の思考法』川西諭著 中経出版


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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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