fc2ブログ

女性管理職登用のあり方①

安倍政権は2020年に女性管理職比率を30%に高める目標を掲げています。2016年には女性活躍推進法を成立させ、これにより企業や自治体は、女性管理職比率の数値目標を盛り込んだ行動計画を策定し、公表することが義務付けられました。

一方、2017年度の男女平等度ランキングで、日本は114位で過去最低のランクに落ち込みました。

国の経済や企業の業績を扶養させるためには女性の活躍が必要だということに異論がある方はいないでしょう。

 

 

■自民党女性議員の厳しい台所事情

 

第2次安倍政権発足以降、安倍総理は女性の閣僚登用に積極的に見えます。発足当初は5人いた女性閣僚でしたが、4人、3人と徐々に減って現在では2人となっています。

 

安倍政権としては女性活躍をスローガンに掲げている以上は、もっと女性閣僚を増やしたいところでしょうが、実際には減っている。自民党内では衆参合わせて40人の女性議員がいるのですが、そもそも絶対数が少ないことが大きいのですが、登用しても不祥事を起こしてしまったり、閣僚としての資質を持った議員が少なかったりして思うようにいっていないというようにも思えます。「当選回数が多いのに閣僚経験がないのは資質面でのスクリーニングとも言える」という見方をする人もいます。もっとも閣僚になりたくないという人もいるとは思いますが…。

 

 

■女性取締役の数が多い企業のほうが業績は良い?

 

一方、企業の女性管理職割合は平均6.9%程度です(帝国データバンク調べ)。ROE(自己資本経常利益率)の増加率で見た場合、女性取締役なしの企業と、女性取締役2人以上の企業で比べると、製造業では11.2%対14.4%、非製造業では13.2%対16.7%と、女性取締役の数が多い企業のほうが有利というデータもあります(平成26年度産業経済研究委託事業報告書)。

 

 

■女性取締役を増やせばと企業業績は向上するか?

 

では、女性取締役を増やせばと企業業績は向上するのでしょうか?ノルウェーでは、女性取締役比率が2008年までに40%に満たない企業を解散させるという法律が可決されました。それまで同国の上場企業の女性取締役比率は10%未満で、しかもかなりバラツキガありました。

 

南カリフォルニア大学のケネス・アハーンは、この状況を「女性取締役比率と企業価値の関係」を調べる材料としました。調査結果は驚くべきもので、女性取締役比率の上昇は企業価値を低下させることを示唆するものでした。具体的には、女性取締役を10%増加させた場合、企業価値は12.4%低下することが明らかになったのです。

 

なぜ、このような事態が生じてしまったのか?その理由は次回に取り上げたいと思います。

 

 

【参考】

『「原因と結果」の経済学』中室牧子、津川友介著 ダイヤモンド社

スポンサーサイト



プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR