アイゼンハワーに見る計画の科学①
「計画はいつも役に立たない。それでも計画は不可欠である」
ドワイト・D・アイゼンハワー(第2次世界大戦中の欧州連合国最高司令官、後の第34代米国大統領)
■恒例行事化する新年の誓い
毎年、この年末年始の時期にだけに考えること、それは「今年も自分が目標としていたことを実行できなかったな」「来年こそはやるぞ!」ではないでしょうか?残念ながら私自身も、その場、その場で偶然与えられたことを場当たり的に対処しただけで(もちろんその積み重ねも大事なのですが)、「来年は頑張るぞ!」という毎年、恒例の面持ちでいます(苦笑)。
このブログでも何度かご紹介していますが、何かをやりとげるためには、自分の意志に頼るのはとても危険で、それ以外にちょっとした工夫が必要になります。人間の意志なんてそんな強いものではありません。
私がクラスの受講生の方にオススメするのは、自分の計画を頭の中だけで想像するのではなく、1週間単位の「TO DO リスト」を書き出すことです。やることを整理するとともに、リスト化されたことを消し込みたいという欲求を利用して、計画を実現することが目的です。
■計画がないと誘惑に負ける
買い物には、計画的なもの(来店前に買うものが決まっている、計画購買)と非計画的なもの(ついで買いや衝動買いなど来店してから買うものを決める、非計画購買)がありますが、8割以上が非計画購買といわれています。
リスト化することの効果を示す実験には、ハーバード大学とヴァージニア大学によるスーパーの来店客に対する実験があります。これによれば、買い物リストを書いてから入店すると、書かなかった場合よりも、予定外の買い物をしなくなったのです。つまり買い物の計画がなく、記憶を頼りにすると、その場の誘惑に弱くなるのです。
このことは、買い物以外の場面でも言えると思います。仕事場でもネットなどの誘惑に晒されますが、やることリストを書くことによってそちらに集中すれば、誘惑に打ち勝つ可能性が高まります。
さて、今年1年も本ブログをご覧いただき有難うございました。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。目標をリスト化して良い年にしましょう!
【参考】
『図解 モチベーション大百科』池田貴将著 サンクチュアリ出版