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今年の経済トレンドを読む⑤

■トービンのq

 

企業の設備投資の伸びは株高傾向からも説明することができます。

 

経済学では、企業の投資行動を分析するものにトービンのq理論というものがあります。qは「企業の市場価値(株価の総額)÷資本の再取得価格」で示されます。

 

「企業の市場価値(株価の総額)」は、理論的には「今後、その企業が事業を継続した場合、どれくらいの利益が見込めるか」を反映したものと見ることができます。一方、「資本の再取得価値」とは、「その企業が事業を清算して資産を売り払った場合、どれくらいの利益を得られるか」と置き換えることができます。

 

トービンのqが1より大きいと、事業をたたんで資産を売り払うよりも事業を継続した場合のほうが利益が大きいので、企業は事業を発展させるために設備投資を行います。

 

一方、トービンのqが1より小さいと、事業を継続するよりも事業をたたんで資産を売り払うほうが利益が大きいので、企業は負の投資、すなわち資産圧縮を図ります。

 

 

■投資手動の景気拡大

 

日経平均株価は2017年の4月の1万8000円代前半から上昇し、9月中旬には2万円台を突破、今年1月には24000円を超える水準にまで至りましした。今月に入り2500円程度と大幅に下落していますが、もっぱら株高の傾向であることには変わりがないとの見方が有力です。

 

こうした株高の傾向が企業の積極投資を促しているという側面があります。株価の行方を予測することはほとんど不可能に近いですが、仮に今年、株価の動きが堅調であれば、国内経済は投資主導のもとで緩やかに回復することが予想されます。

 

 

 

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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