fc2ブログ

国債発行は将来世代へのツケ回しなのか?

ご承知のとおり、201910月に消費税率10%への引上げが予定されています。政府は増税後の消費の落ち込みを緩和するために、19年度と20年度の当初予算で景気対策を組む方針であると報道されています。

私は消費増税には断固反対です。個人的には、「わざわざ景気対策を行うくらいなら、最初から増税しなければよいのでは」と思ってしまいます。

 

 

■国の財政と家計を混同する愚かさ

 

よく「国債の発行は将来世代への借金のツケ回しだ」という声があります。テレビのアナウンサーやコメンテイターなどがよく言っていますが、これは最も初歩レベルの誤りです。

 

彼らに共通するのが、国の財政と家計を混同することです。企業はゴーイングコンサーン(将来に渡って事業を継続していくこと)を前提としますが、実際にかなりの確率で倒産・廃業する企業と異なり、国は究極のゴーイングコンサーンといえます。

 

家計であれば借金はどこかのタイミングで返済する必要があるでしょう。もし親の代で返済できなければ、子の代で返済する必要があります。

 

しかしながら国の場合は、永遠に続くので、どこかのダイミングで借金をチャラにする必要はありません。

 

 

■国債の発行は借金の将来世代へのツケ回しであると同時に遺産を残すこと

 

仮に現時点で政府が新たに国債を発行したとします。国債は確かに借金ですので、どこかのタイミングで償還されなければなりません。日本の場合、国債は日本で消化されるので(内国債)、その保有者も日本(の金融機関)ということになります。

 

内国債である限り、国債負担が将来世代に転嫁されても、将来世代は償還される立場ですから、その恩恵を受けることができます。

 

つまり国債の発行は現世代の負債であると同時に、将来世代の資産であるということです。国債の発行は借金の将来世代へのツケ回しであると同時に、遺産を残すことでもあるのです。

 

【参考】

『経済学的思考のすすめ』岩田規久男著 筑摩書房

 

スポンサーサイト



プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR