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優秀な人材を採用するには?

前回、従業員の生産性の格差について触れ、企業側としては、どれだけ優秀な(資質のある)人材を採用できるかが課題となることについて取り上げました。今回は、優秀な人材を採用するための方法について考えたいと思います。

 

 

■グーグルの採用法

 

グーグルでは、基本的には外部の求人採用を使わず、これまでのデータをもとにした科学的な採用を行っているといわれます。

 

・アイビーリーグといった名門大学を平均的な成績で卒業した者よりも、州立大学をトップで卒業した者を採用する。

・従業員に優秀な知人を紹介させる。

・面接にあたって、「回数は何回あれば十分か」「どのような仕事を担当する人間に対して、どのような質問をするべきか」「社員として、人を見る目があるのは誰か」を管理する。

・技術者には必ず入社後担当するであろう仕事の一部をサンプルとしてやってもらい、その質を評価するワークサンプルテストを行う。

・独自に開発した一般認知能力テスト(IQテストのようなもの)の成績を合わせて評価する。

・一度不採用となった応募者のエントリーシートに対してテキストマイニングを行い、場合によっては再び声をかけて採用しなおす。

 

これらは、「より少ない手間で、優秀な人材を採用できる」ために、実際に採用にかかわるデータを分析した結果です。

 

 

■普通の面接では人は評価できない

 

アメリカの心理学者のシュミットとハンターは、過去85年間の人材採用の定量的データを分析した結果、選考方法とその後の生産性や業績との関連性を明らかにしました。

数字は決定係数(説明力)を表し、たとえばワークサンプルテストの説明係数が0,29であるということは、採用後の業績の29%はワークサンプルテストの結果で説明できるということを意味します。

 

<選考方法ごとの業績説明力>

ワークサンプルテスト 0.29

一般認知能力テスト 0,26

構造化面接 0.26

同僚からの評価 0,24

職務知識テスト 0,23

業績記録を用いた経歴評価 0,20

試験採用 0.19

正直さのテスト 0,17

非構造化(一般的な面接) 0,14

アセスメントセンター 0.14

履歴書の評価 0.12

誠実性テスト 0.10

身元照会 0.07

職務経験年数 0.03

重要度で重み付けした経歴評価 0.01

教育年数 0.01

興味テスト 0.01

筆跡鑑定 0,01未満

年齢 0.01未満

 

つまり、「普通の企業で行われる非構造化面接(ただの面接)はあまり本人のその後の業績(言い換えればそのベースとなる資質)を評価できず、それよりも予定されている職務のサンプルをやらせたほうが採用効果が高いこと」「一般知能テストと、きちんと質問内容が設計された構造化面接なら採用後の業績を測るのに有効であること」「同僚からの評価は有効性が高いこと」がわかります。

 

また、表では示されていませんが、ワークサンプルテストと一般認知能力テストを組み合わせると、採用後の業績の40%も説明できるそうです。

 

企業で「採用方法と、その結果、採用した人材のパフォーマンス」を事後的にチェックすることは稀でしょうが、継続的に採用方法を見直す必要があるのではないでしょうか。

 

【参考】

『統計学が最強の学問である[ビジネス編]』西内啓著 ダイヤモンド社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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