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雑誌連載記事のご案内

「世相を読み解く 診断士の眼」というコラムの連載をさせていただいています月刊誌「企業診断5月号」が発売されました。


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今回のテーマは、「第17回 日本の電機産業の凋落は必然的結果なのか?―国内での激しい競争がもたらす光と影」です。

 

日本の電機産業がかつての輝きを失っています。その理由は,個々の企業の経営判断ミスといったミクロレベルから,リーマンショック以降の経済失政(1ドル70円代までいった極端な円高の下では,もはや企業努力でなんとかなる水準ではないだろう)といったマクロレベルまでいろいろ考えられますが,もしかしたら「国内の競争環境がもたらした必然的な結果」であるかもしれません。

今回は,激しい競争環境がもたらす効果とリスクについて考えてみたいと思います。

 

機会がありましたら是非お読みいただければ幸いです。 

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強気な要求をしたほうが良い理由

交渉の場で強気な要求をすることにためらいを感じる方もおられると思います。程度の問題はあるにせよ、交渉術では「弱気の要求をするより強気の要求をするほうがよい」ということはもはや常識となっています。

 

強気の要求をしたほうがよい理由は、次の3つです。

 

  アンカリング効果を活かせる

「交渉では先に条件を出すべきか?①」で触れたように、アンカリング効果とは、最初にある一定の数値などを提示されると、それを基準に検討してしまうという認知バイアスのことです。

 

  結果的に相手から協調的に見られる

高い要求をすることは、こちらが譲歩する余地を残すことを意味します。交渉の過程でこちらが譲歩すれば、相手からは協調的な姿勢と受け取られ、よい印象を与えることができます。

また、交渉のポイントは、いかに「相手の勝利宣言を書けるか」といいます。相手が勝ったように思わせるのがポイントだということです。こちらから譲歩を引き出せたと思えば相手は交渉結果に満足するでしょう。そのためにはこちらが譲歩する余地を持たせるために、最初にやや高めの要求をすることが求められるのです。

 

 

【参考】

『競争と協調のレッスン』アダム・ガリンスキー、モーリス・シュヴァイツァー著 TAC出版

交渉では先に条件を出すべきか?③

有利な取引をするためのポイントをまとめると次のようになります。

 

○最初の提示をする前に、情報を得るための質問をすべき。知っておくべきは次の3点です。

 

・なぜ取引をしようと思ったのか。つまり、相手がそれを売りたい(買いたい)と思った理由を知っておくこと。

・取引するものに相手がどれだけの価値があると思っているのか、また、相手が自分よりも多くの情報を知っているのかどうかを知っておくこと。

・両者の利害が一致する条件があるかどうか。それを知るためには、自分の考えを伝える前に相手に質問をすること。先に手の内を明かしてしまうと、相手がそれを交渉の材料にして、別の条件では譲歩を迫ってくるかもしれない。

 

○十分な情報があり、相手が取引するものにどれだけ価値を置いているのかが分かっている場合には、先に提示すること。

 

○取引するものの価値がはっきり分からないときは、相手が先に提示するのを待つこと。

 

【参考】

『競争と協調のレッスン』アダム・ガリンスキー、モーリス・シュヴァイツァー著 TAC出版

交渉では先に条件を出すべきか?②

■時間をかけて相手の情報を集める

 

前回、最初に条件を提示すると有利になる場合と不利になる場合とがあることについて触れました。整理すると、取引や取引するものについて、自分が情報を十分に仕入れていれば、先に条件を出したほうがよく、相手の方がより多くの情報を持っていれば後に回ったほうがよいということです。

 

どちらか決めかねる場合には、まず相手とじっくりコミュニケーションを取って情報を仕入れた後で、相手より先に条件を提示するとよいでしょう。

 

前回の例で考えてみます。あなたが知人から仕事である作業をやってほしいと頼まれたとし、これから話し合いで報酬を決めるとします。

 

こちらから最低限の条件の料金を提示してしまうと、必要以上に安く請負ってしまうことになりかねないし、あるいは強気に高い料金を提示すると相手にとっては法外で話自体がおじゃんになる可能性があります。どちらの場合も情報不足が原因です。

 

よって、いくつか質問することで、相手(あるいは取引)の情報を仕入れることになります。たとえば、「なぜ自分に仕事を依頼するのか?」「あなたにとってこの仕事の重要性は?」と質問することで、相手がこの仕事にどれくらいの価値を置いているのかが分かったりします。そうすれば、自分から先に料金を提示して自分に有利な基準値を決めることができます。

 

このように時間をかけることで、情報不足を補って相手より有利な立場で交渉できるようになります。

 

 

■時間をかけて互いに得する取引にする

 

さらに時間をかけることには、もう1つのメリットがあります。それは、条件を提示する前にコミュニケーションを取ることで、双方のニーズを満たすより建設的な取引をすることができるということです。

 

以前も触れましたが、交渉の基本パターンとしては、大きく3つあります。

 

()分配型交渉

限られたパイをめぐって、相互が自分の取り分(利益)の最大化を図るために行う交渉のことです。

自分がより得をすれば相手は必ずより損をするし、相手がより得をすれば自分は必ずより損をするというパターンです。価格交渉が典型的でしょう。

 

()利益交換型交渉

パイは限られていますが、自分が重要でない部分は譲り、その代わり自分にとっては重要だが相手にとっては重要でないものを引き出すというものです。

法人取引で、売り手は代金をその場で現金で欲しいというニーズがあり、買い手はできるだけ安く買いたいというニーズがあったとします。この場合、売り手側が多少価格を安くする代わりに、買い手側からその場での現金支払いを求めるという交渉が成り立ちます。

 

 

()創造的問題解決型交渉

交渉当事者が協力し合ってパイを拡大するというものです。パイを拡大すれば、互いの取り分は大きくなります。

 

当然ながら双方がトクをする利益交換型交渉や創造的問題解決型交渉が望ましく、そのための情報を時間をかけて整備するのです。

  


【参考】

『競争と協調のレッスン』アダム・ガリンスキー、モーリス・シュヴァイツァー著 TAC出版

 

交渉では先に条件を出すべきか?①

■こちらから条件を提示したほうが有利?

 

交渉の際には、まずこちらから条件を提示したほうが有利になるといわれます。

 

たとえば、あなたが知人から仕事である作業をやってほしいと頼まれたとし、これから話し合いで報酬を決めるとします。ただし相手はその作業がどれくらい手間がかかるのか分からないとします。あなたは8万円くらいは欲しいと考えていますが、逆に相手はなるべく支払いを安くあげたいと考えています。

 

この場合、あなたが先に多少吹っかけて売値を10万円と提示したとしたら、その後の交渉は10万円を基準に進むことになり、最終的に折り合う報酬額はおそらく10万円からそれほど離れた額にはならず、最低の希望額の8万円をもらえる可能性が高くなります。

 

一方、相手から先に5万円という提示があった場合には、5万円が基準になってしまい、結果的に8万円を得る可能性は低くなるでしょう。

 

これは行動経済学でいうところのアンカリング効果によるものです。アンカリング効果とは、最初にある一定の数値などを提示されると、それを基準に検討してしまうという認知バイアスのことです。

 

 

■最初に条件を提示すると不利になる場合

 

しかしながら、最初に条件を提示しないで相手の出方を見たほうが有利になる場合があります。

 

1つめは、相手がどれくらいの値をつけるのかまったく予想できない場合です。先のケースでは、もしかしたら相手が「20万円でどうか」と言ってくれるかも知れないからです。この場合、あなたが先に10万円を提示し、仮にそれで妥結したとしても10万円損をすることになります。

 

2つめは、双方の利害が一致する点(たとえば双方とも早く話をまとめたいと思っている等)があるかどうか分からない場合です。分からないまま、こちらから先に条件を提示したら、手の内を相手に晒してしまい相手につけ込まれる可能性があります。

 

先の例であなたとしてはぜひその仕事を得たいと思っていて、あなたは知らないが相手も早く契約したいと思っているとします。あなたが相手に早く契約するように促してしまうと(こちらから先に条件を提示)、相手につけこまれ、早く契約したいならもっと料金を下げるように譲歩を迫られるかもしれません。

 

【参考】

『競争と協調のレッスン』アダム・ガリンスキー、モーリス・シュヴァイツァー著 TAC出版

 

リアルオプション(段階的意思決定)④

5つのリアルオプションの続きです。

 

■撤退オプション

環境の悪化により、そのプロジェクトから完全に撤退するという選択肢を持っておくというものです。

 

例)

・事業を撤退する際に資産を売却できる相手を確保しておく。

・アライアンス(事業提携)に際し、あらかじめ解消の条項を設けておく。

 

 

■転用(柔軟性)オプション

 

環境の変化に対して、商品の構成を変更したり、複数の供給源や原材料を柔軟に変更したりできるようにしておくというものです。

 

例)

・プロジェクトの成果が出なくても、そのノウハウを他の事業に活かせるようにする。

・原材料の仕入先を複数確保しておく。

 

 

参入オプション

 

成長市場へ足がかりだけ確保しておき、正式な参入の意思決定は保留できるオプションです将来、他企業などの参入の可能性がある場合、あらかじめ足がかりだけを確保しておくといったことがあります。

 

例)

・あらかじめ事業用地を確保しておく。

・複数のベンチャー企業に投資し、最先端技術を得るための足がかりを設けておく。

 

 

延期オプション、段階オプション、撤退オプション、転用(柔軟性)オプション、参入オプションと取り上げましたが、事業プロジェクトの企画段階で様々なオプションを追加することでリスクを軽減できプロジェクトの価値が高まります。

 

 

【参考】

『不確実性分析 実践講座』福澤英弘・小川康著 ファーストプレス

 

 

リアルオプション(段階的意思決定)③

■オプションで価値を高める

 

新事業開発や新製品・新サービスの開発にあたっては、大きなリスクが伴います。ベンチャービジネスでは、「大きく描き小さく賭ける」というリーンスタートアップという考え方が基本になりますが、これは通常の新事業開発でもいえることです。

 

最初から本格的な投資を実行するのではなく、いろいろとオプションを追加することでプロジェクトの価値を高めることができます。代表的なオプションとして、次のようなものがあります。

 

延期オプション

段階オプション

撤退オプション

転用(柔軟性)オプション

参入オプション

 

 

■延期オプション

 

将来の不確実性が高い状況で、着手金のような最低限の資金を支払うことで意思決定を先延ばしにするというものです。状況がもし好転すれば、その時点ではじめて大きな投資の意思決定をすることでリスクの低減を図ります。

 

また、最終判断を延期することで稼いだ時間で必要な知識の学習が可能となり、プロジェクトの成功確率を高めることができます。

 

例)

・マーケティングリサーチを行って反応を確かめる

・シンクタンクの景気調査を買ってから投資判断する。

 

 

段階オプション

 

リスクが大きいプロジェクトをいくつかのフェーズに分けて段階的に投資を行うというものです。フェーズ終了ごとに評価を行ない、次のフェーズに進むか判断します。状況が悪ければその段階でプロジェクトは終了します。あるいは、フェーズ終了後に明らかになった状況ごとの対策を講じます。

 

延期オプションと同様、最終判断を延期することで稼いだ時間で必要な知識の学習が可能となり、プロジェクトの成功確率を高めることができます。

 

例)

・部分投資を行い状況がよければ拡大投資する。

・研究結果に応じた技術を選択する

 

 

【参考】

『不確実性分析 実践講座』福澤英弘・小川康著 ファーストプレス

 

リアルオプション(段階的意思決定)②

リアルオプションの考え方を取れば、プロジェクトの価値が上がることを例を使って説明してみます。

 

例1)

ある新製品について、次の事態が想定されている。

 

60%の確率で販売好調が予想され、その場合は2期末時点での利益合計が12,000万円である。

40%の確率で販売不調が予想され、その場合は2期末時点での利益合計がマイナス20,000万円である。

 

2期末時点での利益合計でこの案件の価値を算出し是非を判断するとしたら、どうなるか?

 

 

解答⒈)

プロジェクトの期待値(リサーチを実施せず):

12,000万円×0.620,000×0.4=▲800万円(実行不可)

 

 

例2)

上記の案件について、マーケティングリサーチ(費用5,000万円)を行うことで、販売前に事前に販売好調か不調かが把握できるとする。同様にこの案件の価値を算出し是非を判断するとしたら、どうなるか?

 

 

解答2)

プロジェクトの期待値(リサーチを実施)は次のようになります。


デシジョンツリー② 開発しない場合は利益0です。利益0の選択をわざわざすることはありませんから除外します。また利益がマイナスの選択も同様です。

マーケティングリサーチというオプションを加えることでプロジェクトの価値が上がり、結論も「実行せず」から「実行」に変わります。

リアルオプション(段階的意思決定)①

■リアルオプションとは

 

リアルオプションとは、金融工学で用いられるオプションの価格決定理論を応用した、プロジェクト評価の考え方です。不確実性のある将来において、プロジェクトの柔軟性を確保し、価値を高めることができます。

 

例えば、新製品をいきなり大々的に市場導入するよりも、テストマーケティングの結果次第で本格的に展開するか止めるかを決めることができる場合とでは、後者の方がプロジェクトの価値が上がります。

 

 

■プロジェクトの価値と評価

 

プロジェクトを実行するかどうか決めるためには、プロジェクトの価値を求める必要があります。

 

プロジェクトの価値は、「プロジェクトから得られる収入の期待値(の現在価値)-プロジェクトにかかる初期投資や費用の期待値(の現在価値)」で求められ、これがプラスの値ならば、そのプロジェクトは採用されることになります。

 

期待値とは、「あることを行なったとき,その結果として得られる数値の平均値のこと」です。

 

例)

確率60%で利益が1億円、確率20%で利益がマイナス2億円の新製品開発のプロジェクトの期待値

 

1億円×0.6+(マイナス2億円×0,2)=0.2億円

 

プロジェクトの期待値がプラスなので、プロジェクトは実行されることになります。

 

 

■デシジョンツリー

 

デシジョンツリーとは、とりうる選択肢や起こりうるシナリオすべてを樹形図の形で洗い出し、それぞれの選択肢の期待値を比較検討した上で、実際にとるべき選択肢を決定する手法です。

 

例)

デシジョンツリー① (つづく)

引き締めにかかる日銀の金融政策

前回、決算レベルでみると国の歳出はそれほど増えていないことについて触れましたが、予算(計画)と実際が違うという点では日本銀行も同じです。

 

日銀の黒田総裁は「毎年80兆円規模の金融緩和を維持する」と発言しています。金融緩和(お金の量を増やす)のためには、国債の買いオペを行います(日銀の保有国債を増やす)。

 

下記のグラフは日銀の保有国債残高の推移をみたものです。

 

<日銀の保有国債残高の推移(単位兆円)>

国債


量的金融緩和実施直前の20133月以降の各年3月の日銀の国債保有残高は以下のとおりです。

 

20133125兆円

20143198兆円

20153269兆円

20163349兆円

20173417兆円

20183448兆円

20193469兆円

 

グラフの推移から見てわかるとおり、ある時点から急速に国債の買い入れ額(国債保有残高の伸び)が鈍化してことがわかります。そのある時点とは、20169月に決定されたイールドカーブ・コントロール(YCC)の導入です。

 

YCCとは、10年物国債の金利が概ねゼロ%程度で推移するように買入れを行うことで短期から長期までの金利全体の動きをコントロールすることです。わかりやすく言えば、低下した金利を上げるというものです。

 

お金の量が増えれば資金調達コストは低下し、逆に減らせば上昇するので、YCCを行うためにはお金の量を絞る必要があります。その結果が、日銀の国債買い入れ高の現象に現れているのです。

 

ここにも言っていることとやっていることのギャップを見て取ることができます。

 

残念ながら日本経済は昨年の10月ころをピークに下降傾向にあり、2019年1~3月期のGDP成長率はマイナスとなる可能性が高いです。これはYCCの結果と見て取ることもできます(金融政策の実体経済への波及効果は1年程度あるといわれます)。このような経済失速の状態で引き締めの金融政策を続けることには疑問を感じざるをえません。

「大盤振舞いの過去最大の予算規模」は本当か? 

327日に成立した2019年度予算案は一般会計総額が過去最大の1014571億円と、当初予算で初めて100兆円を超えました。予想通り各新聞社は批判的な反応です。

 

19年度予算案、膨張101兆円 かすむ財政規律(日本経済新聞)

101兆円予算 不安が募る「過去最大」(朝日新聞)

遠のく財政健全化(毎日新聞)

「大盤振る舞い」予算案、自民党内に批判なし(読売新聞)

 

「予算案、過去最大規模」という報道が毎年続きますが、ふと疑問に思うことがあります。企業のパフォーマンスを見る際には、普通は予算(計画)ではなく、実績(決算)に注目するはずです。では、国の決算はどうなっているのでしょうか?財務省の公表済のデータをみてみます。ちなみに予算額は本予算(当初予算)に補正予算を加えたものです。


予算決算 

実は決算で100兆円を超えたのはアベノミクス1年目の平成25年度だけで、あとは補正予算を加味しても100兆円を下回っていることがわかります。ちなみに毎年5%弱程度の剰余金が発生していますが、これは次年度の補正予算等の原資になります。

 

少なくとも「予算、過去最大規模 大盤振る舞いのつけを次世代に残す」といった報道どおりにはなっていない実情があるのです。

逆、裏、対偶②

先日のケースは比較的易しかったと思いますが、次のような場合はどうでしょうか?

 

QUESTION:① 

次の文章から言えるものを下の中からすべて選んでください。

 

「太郎は試験のある日だけ勉強する」

 

ア 太郎が勉強するとしたらそれは試験のある日だけだ。

イ 試験がない日は太郎は勉強しない。

ウ 試験のある日は太郎は必ず勉強する。

 

 

 

ANSWER

「太郎は試験のある日だけ勉強する」からいえるのは、まず「太郎は試験のない日は勉強しない」です。また対偶である「太郎が勉強しない日は試験のない日である」もいえます。

よって、アとイが正しいです。「太郎は試験のある日だけ勉強する」とだけあり、試験のある日でも勉強しないことは可能性としてあるので、ウはいえません。

 

 

QUESTION:②

次のAと同じ意味になるものを下の中からすべて選んでください。

 

A:徒歩か自転車で来られる学生だけが大学に来ていた。

 

ア 大学に来ていなかったのは、徒歩でも自転車でも来られない学生で

あった。

イ 徒歩でも自転車でも来られない学生は大学に来ていなかった。

ウ 徒歩か自転車で来られる学生は全員大学に来ていた。

エ 大学に来ていたのは全員徒歩か自転車で来られる学生であった。

 

 

 

ANSWER

「徒歩か自転車で来られる学生だけが大学に来ていた」からいえるのは、「徒歩か自転車で来られない学生は大学に来なかった」です。よって、イは正しいです。また対偶である「大学に来なかったのは、徒歩か自転車で来られない学生であった」も正しいです。

一方、徒歩か自転車で来られる学生であっても大学に来なかった学生はいる可能性があるのでアは同じ意味ではありません。また、徒歩か自転車で来られる学生全員が大学に来たとは言っていませんので、ウも同じ意味ではありません。

逆、裏、対偶①

論理の検証の基本知識に逆、裏、対偶というものがあります。

 

条件文:AならばB

逆:BならばA

裏:「Aでない」なら「Bでない」

対偶:「Bでない」なら「Aでない」

 

例)

条件文:平日ならば、上海亭は開店している。

逆:上海亭が開店しているならば、平日である。

裏:平日でないならば、上海亭は開店していない。

対偶:上海亭が開店していないならば、平日ではない。

 

逆、裏、対偶のうち条件分からいえることは、対偶だけです。上の例でいうと、上海亭は休日も開店しているかもしれないので「逆」も「裏」も不適切です。

 

 

QUESTION:①

次の前提文が正しいとしていえることはどれですか。

 

前提文:自社商品に競争力があれば、売上が伸びる

 

ア 売上が伸びているのであれば、自社商品に競争力がある。

イ 売上が伸びていないのなら、自社商品に競争力がない。

ウ 自社商品に競争力がなければ、売上は伸びない。

 

 

ANSWER:①

ア:「逆」ですので前提文からはいえません。売上が伸びる理由は、景気や他社の失敗など自社商品の競争力以外にも考えられます。初期のマイクロソフトなど、品質ではアップルに劣るものの売れたケースはあります。

イ:「対偶」ですから正しいです。

ウ:「裏」ですので前提文からはいえません。アと同様、競争力がなくても売れる要因はあるからです。

雑誌連載記事のご案内

「世相を読み解く 診断士の眼」というコラムの連載をさせていただいています月刊誌「企業診断4月号」が発売されました。

20194月号_


今回のテーマは、「第16回 今そこにあるリーマンショック級の危機」です。

 

安倍総理は「リーマンショック級の危機が起きれば消費税は延期する」と発言しています。過去2回の延期時点と比べ(実際には危機は起きなかった),今回は格段にその可能性が高いと思われます。

いかんせんコラムの執筆は2月中旬なので,本誌が発売されるまでに状況が少し変わってしまったこともあるのですが、あくまで世界経済の不安リスクとして取り上げました。

 

我ながらコンパクトに世界経済をまとめた感があり、気合が入りました。機会がありましたら是非お読みいただければ幸いです。

 






 

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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