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バリューチェーンのデコンストラクション②

■オーケストレーター

 

オーケストレーター(外部機能活用型企業)とは、ある活動要素で強力なプレイヤーが、それ以外も含めたバリューチェーン全体をコントロールし、顧客にトータルな価値を提供するパターンです。

 

インテグレーター(垂直統合型)と異なるのは、垂直統合で全体をまとめるのではなく、コアとなる機能は自社で持ちますが、それ以外については外部資源をうまく活用することです。

オーケストレーター

現在は中国系企業等におされがちですが、かつてこのパターンを採用して成功したのがデルコンピューターです。

 

パソコンのデルが自社で持つのは、マーケティング機能、受発注機能、アセンブリ機能、サービス機能など、BTO(受注生産)のコアとなる部分だけで、部品の調達・製造や配送では外部資源を活用しています。

 

デル・システムの強みは、「直販による流通コストの削減(卸や小売の中抜き)」「顧客のニーズに応じたオーダーメイドの提供(顧客は必要な性能だけを選んで購入)」「製品在庫を持たず在庫コストを低減させる」ですが、受注生産である以上は、納入までのリードタイムが発生することが弱みでした。

 

そこで、顧客をできるだけ待たせないように、必要な部品がジャストインタイムで入る仕組みをつくるとともに、受注すると即座に組立て、発送するサプライチェーンマネジメントを実施しました。

 

外部機能を活用して顧客に高いコストパフォーマンスを与えるためには、ビジネスモデルをうまく設計して運用するオーケストラの指揮者のような役割が必要です。その結果、それまで48111日の流通過程を、9日程度まで短縮しました。

 

 

【参考】

『グロービスMBA事業戦略』相葉宏二、グロービス経営大学院著 ダイヤモンド社

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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