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リアリズムに基づく採用①

前回、触れたように、入社する際にも、異動する際にも、仕事を提供する方は、仕事内容について正しく伝える必要があります。正しい情報提供がされないと、働く個人の側に認識ギャップが生まれ、キャリアサイクルの最初から躓き、悪循環に陥ってしまうからです。

 

過度に自社の仕事をよく見せる例が多いですが、入社してまもなく辞めてしまう新人が後を絶たないのも、仕事に対する本当の姿を提供していないことが大きな原因でしょう。

ちなみに、新たに職に就いた人材が、入社前に抱いていたその企業や職場に対する「理想」と、実際に職場で働きながら経験する「現実」とのギャップに衝撃を受けてしまうことを、リアリティ・ショックといいます。

 

 

リアリズムに基づく採用

 

現実を踏まえた仕事の様を、その仕事のいいところも、大変なところも、入社前で仕事につく前から、できる限り正確に応募者に伝えることを、RJPRealistic Job Preview:現実的な仕事情報の事前開示)といいます。「リアリズムに基づく採用」とか「採用におけるリアリズム」とかいったりします。

 

RJPの究極的な例として、1900年頃、ロンドンの新聞で掲載された南極探検隊員の募集広告を取り上げてみます。

 

「南極探検隊員の募集

求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の日々。絶えざる危険。生還の保障はない。成功の暁には名誉と賞賛を得る。」

 

南極探検のつらさ、すばらしさを端的に示す文章です。これが単に探検の興奮や感動だけをアピールするものであれば、それにつられて応募した人は、現実の南極での性格に大きなリアリティ・ショックを感じたに違いありません。

 

 

【参考】

『働くひとのためのキャリア・デザイン』金井壽宏著 PHP研究所

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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