2軸図・構造シフト発想法
■2軸図
2軸図とは、縦軸と横軸で平面に区切り、情報を定性的にプロットするとともに、中心からどれだけ離れているかという配置によって定量的な意味合いを表すこともできる可視化ツールです。
商品のポジショニングで使われるポジショニングマップが有名です。
■構造シフト発想法
構造シフト発想法とは、常識や定説、固定概念など、発想の妨げになるバイアスを特定したうえで、概念をシフトさせることによって、既存の枠組みを超えた、まったく新しい発想を得ようとする手法です。
シフトとは、当然のこととして考えていた目的や条件、変数を「ずらす」ということです。下の図は、「新しい文化祭の出し物」をテーマにした2軸図と構造シフト発想法の活用例です。
シフト①は、既出のアイデアを軸をまたいで移動させることによる発想パターンです。もともとは「楽しみ」の領域に属する「お化け屋敷」を「学び」の領域に移すことで、「先生がお化けの模擬授業屋敷」というアイデアを強制的に発想させています。
シフト②は同じ領域の中で配置を大きく変えることによる発想パターンです。「謎解きスタンプラリー」の学びの要素を強めることにより、「期末試験対策ラリー」を発想させました。
シフト③は、もともと2軸図にはアイデアが存在しなかった領域に新しいアイデアを生み出す発想パターンです。この例では、「収入あり」と「学び」を同時に実現できることはないか?と考えることにより「地元企業の仕事体験」という新しいアイデアが生まれました。
【参考】
『システム×デザイン思考で世界を変える』前野隆司編著 日経BP