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好意の原則①

好意の原則とは、「人は、魅力的な人物や、自分と共通点がある人の言うことを聞いてしまう」というものです。

 

■人は自分と似た部分がある人に好意を抱く

 

たとえば服装を例にした実験を見てみましょう。

 

ヒッピーカルチャー華やかなりし頃、実験者はヒッピー風の格好をして学生に「電話をかけるのに小銭を貸してくれないか」と声をかけました。

実験者が学生と同じような格好をしている場合は、3分の2以上の学生が小銭を貸してくれましたが、格好が違うと貸してくれた学生の割合は半分以下になりました。

 

ある研究によると、顧客は年齢や宗教、政治的意見、喫煙の傾向などが外交員と似ているほど、保険に加入しやすいそうです。

 

私たちは初対面の相手に何か自分との共通点を見出そうとしますが、それは好意を得るためには極めて合理的なことなのです。

 

 

■人は馴染みのあるものに好意を抱く

 

私たちは、馴染みのあるものに好意を抱くという傾向があります。テレビでよく目にするタレントは好感度が上がります。また、よく目にする名前の候補は選挙で得票を得やすいという話もあります。

 

小売店や飲食業で用いられる出店戦略に、ドミナント戦略というものがあります。これは一定地域に大量出店するというものです。その大きなねらいとして、地域の人たちに馴染みを持ってもらうことで好意を抱いてもらうことにあります。

 

 

■人は目的を共有する人に好意を抱く

 

目的を達成して利益を得るためには相手と協力しあわなければならない場合、人はその相手に対し好意を抱きます。

 

たとえば歴史的に見られるように、国民共通の敵を外部に作ることで国内の団結を図り支持率を上げようとする政治的手法はこれに沿ったものです。

 

経営者が社内の一致団結を図りたいなら、1つの課題を社内に浸透させることが有効です。

 

【参考】

「影響力の武器[第二版]」ロバート・B・チャルディーニ著 誠信書房

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雑誌連載記事のご案内

「世相を読み解く 診断士の眼」というコラムの連載をさせていただいています月刊誌「企業診断1月号」が発売されました。


企業診断1月号


今回のテーマは、「税収を伸ばすために必要なことは増税か経済成長か?

――過去2回の消費税引き上げから検証する」です。

 

本稿執筆時の201911月中旬の報道によると,2019年度一般会計予算の税収は,当初予想の62.5兆円から2兆円規模の大幅な減少になるとの報道があった。税収減となると3年ぶりとのことです。

 

アベノミクス以降,税収は増加を続け,2018年度は約60.4兆円に達し,バブル期の1990年度の60.1兆円を超えています。

 

「税収を増やすためには,増税が必要だ。特に消費増税は避けられない」という主張が多いですが,果たしてそうでしょうか。今回は,税収と経済成長の関係について考えてみます。

 

機会がありましたら是非お読みいただければ幸いです。

 

 

社会的証明②

前回触れたように、困った人がいても、その場面を見ている人が大勢いると行動しなくなる傾向があります。

 

それは見ている人が冷たいからではなく、それが本当に緊急事態なのか、自分が行動しなければならないのかがよく分からないからです。

 

では、もし自分が緊急事態に陥ったとして、他の人に助けを求めるにはどうしたらよいでしょうか。見ている人が1人なら助けてもらえる可能性は高いでしょうが、見ている人が大勢の場合は無視されてしまうかもしれません。

 

この場合は、見ている人の曖昧さを取り除いてあげる必要があります。たとえば「あなた、その青い上着を着たあなたです。助けてください。救急車を呼んでください」といったように、見ている人に「救助者」としての役割を求めること、救助の手段を具体的に示すことです。

 

救助を求める際には、集団の中から1名を直接指名することです。これは仕事で誰かに手伝ってもらいたい場合にも言えるかもしれません。「誰か手伝ってくれませんか」よりも、「〇〇さん、手伝ってくれませんか」と頼むほうが有効だと思われます。

 

 

【参考】

「影響力の武器[第二版]」ロバート・B・チャルディーニ著 誠信書房

 

社会的証明①

■社会的証明の原則

 

社会的証明の原則とは、「人は行動するとき、または何かを決定するとき、他の人の行動を意識しながら決める」というものです。

 

「業界NO1」「今最も売れている」「シェア1位」といった言葉を聞くと、「多くの人が支持しているのだからきっとよいものなのだろう」と考えがちです。これは一種の同調行動です。

 

ある営業コンサルタントによれば、「相手を言いくるめるのであれば、何か証拠を示すより、ほかの人の行動を説明するほうが効果的だ」といいます。「この製品はこういう利便性がありますよ」と言うより「すでに〇〇台売れています」という言い方のほうがよいというわけです。

 

社会的証明の原則は、身近な場面でもよく見られます。たとえば路上パフォーマンスのチップを入れる箱にあらかじめ何枚かの紙幣を入れておくといったことがあります。チップを入れた人がいるということを示すことで、観客もチップを入れやすくしようというのです。

 

 

■人が他人に無関心になるのは?

 

街角で困っている人がいたらあなたは助けるでしょうか?おそらくケースバイケースでしょう。

 

こんな実験があります。

 

(実験1)

てんかんの発作のふりをした人を助けるかという実験です。傍観者が1人の場合は約85%の人が助けましたが、傍観者が5人の場合は31%でした。

 

(実験2)

ドアの下から上がってくる煙を見て、消防署等に通報するかという実験です。傍観者が1人の場合は75%が通報し、傍観者が3人の場合は38%に過ぎませんでした。

さらに3人のうち2人があえて無視するように指示された場合、残りの1人が通報したのはたった10%でした。

 

つまり1人の場合は緊急事態に際して行動しますが、他に見ている人が大勢いると「ほかの人が行動するだろう」「他の人が無視しているのだからきっと大したことではないのだろう」と思ってしまい、行動しなくなるのです。

 

【参考】

「影響力の武器[第二版]」ロバート・B・チャルディーニ著 誠信書房

 

意図的な練習②

前回、エキスパートたちの「意図的な練習」について取り上げました。一流のレベルは少しハードルが高いという方には、アンジェラ・ダックワース氏(ペンシルベニア大学心理学教授)の家庭での決まりを参考にしてみるとよいかもしれません。

 

1.家族全員、1つはハードなことに挑戦しなければならない

 ハードなこととは、日常的に「意図的な練習」を要することです。仕事の目標でもよいですが、ジョギングなど健康管理面、ピアノや趣味、語学といった実用面での目標でもよいです。

 

2.やめてもよい

 ただし条件があり、シーズンが終わるまで、レッスン料を支払った期間までなど、区切りがよいタイミングがあるまでやめてはいけません。

 

3.「ハードなこと」は自分で選ぶ

 人から押し付けられたことではモチベーションが上がらず、長続きしません。自分で選択することが大事です。

 

4.新しいことでも、今やっていることでも構わないが、最低でも1つのことを2年間は続ける

 

 

【参考】

『やり抜く力 GRIT(グリット)』アンジェラ・ダックワース著 ダイヤモンド社

 

 

意図的な練習①

■単に粘り強く練習してもダメ

 

「1万時間の法則」というものがあります。これは、何事も一流になるためには、1万時間の練習が必要だということです。しかしながら、単に長時間練習してもいいわけではありません。多くの人はその前に脱落してしまいますが、仮に長時間練習してもスキルが頭打ちになってしまう人が多いです。

 

トップクラスのエキスパートは、単に長時間練習するのではなく、「意図的な練習」を行っているのです。

 

 

■意図的な練習の条件

 

意図的な練習には、次の4つの条件があります。

 

  明確に定義されたストレッチ目標

今までどおりやれば達成できるような目標では成長はありえません。ストレッチ目標とは、「努力しなければ達成できないような少し背伸びした目標」のことです。たとえば短距離走の選手が100m10.3秒なら、次は10,2秒を目指すといったことです。自分のスキルがアップするような1つの明確なストレッチ目標を設定します。

 

  完全な集中と努力

テレビでスポーツ選手の練習を見ると、コーチが付きっきりで指導しているように見えますが、実は1人で練習している時間のほうが長かったりします。練習時間の7割は練習という選手もいます。1人で個々の動作をゆっくり丁寧に確認するためです。音楽家の場合も、グループや他の音楽家と練習するよりも、1人で練習する時間が多い人ほど、スキルの上達が早いことがわかっています。

 勉強や研究などで、教室での受講やディスカッションよりも、1人の時間を多く取るのと同じです。

 

  すみやかで有益なフィードバック

エキスパートは、自分のパフォーマンスが終わるとすぐ、熱心にフィードバックを求めます。特に他人の否定的なコメントを求めます。うまくできた部分よりもうまくできなかった部分を知って克服することを望むのです。

 

  たゆまぬ反省と改良

改善すべきことがわかったら、ストレッチ目標を完全にクリアできるまで何度も何度も繰り返し練習します。

 

【参考】

『やり抜く力 GRIT(グリット)』アンジェラ・ダックワース著 ダイヤモンド社

 

 

GRIT「やり抜く力」②自分のやり抜く強さは?

自分がやり抜く力があるかどうかを測るものにグリット・スケールがあります。次の10個の質問について、周りの人と比べて自分はどれくらい当てはまるか5つのうちから選びます。


グリットスケール1


自分のグリット・スコアを計算するには、10項目で自分がマルをつけた点数を合計して、10で割ります。最高スコアは5(やり抜く力が極めて強い)で、最低スコアは1(やり抜く力が極めて弱い)となります。

 

下記は、アメリカ人の成人の標本です。


グリット・スコア1

たとえばスコアが4.1ならば、標本であるアメリカ人の成人の70%よりも「やり抜く力」が強いことになります。

 

ちなみに「やり抜く力」は「情熱」と「粘り強さ」の2つの要素でできていますが、これらも個別にスコアを求めることができます。

 

「情熱」のスコアを出すには、10項目のうちの奇数の問題にだけ回答し、得点を合計して5で割ります。同様に「粘り強さ」のスコアを出すには、10項目のうちの偶数の問題にだけ回答し、得点を合計して5で割ります。「情熱」のスコアが高い人は「粘り強さ」のスコアも高くなるはずです。ただ多くの人は「粘り強さ」のスコアのほうが「情熱」のスコアよりもわずかに上回るようです。長い間、わき目もふらずに同じ目標にずっと集中するほうが大変だということです。

 

【参考】

『やり抜く力 GRIT(グリット)』アンジェラ・ダックワース著 ダイヤモンド社

 

GRIT「やり抜く力」①

ビッグ・ファイブのうち職業人生に最も影響を与える性格が「真面目さ」であることは触れました。真面目さの中の1つの側面にGRIT(グリット:やり抜く力)があります。なお、GRITとは、以下の4つの語の略です。

 

Guts(度胸):困難なことに立ち向かう

Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける

Initiative(自発性):自分で目標を見据える

Tenacity(執念):最後までやり遂げる

 

ペンシルベニア大学心理学教授のアンジェラ・ダックワース氏によれば、素晴らしい業績やパフォーマンスは、才能ではなく「やり抜く力」です。

 

同氏によれば何か高いレベルのことを達成するには、まずスキルが必要です。スキルを獲得するためには、才能と努力が必要です。さらに何かを達成するにはスキルを活用する必要がありその努力が必須になります。つまり何かを達成するには、「スキルを得る」「スキルを活用する」の2回に努力が必要になります。その努力にかかわるのが「やり抜く力」です。

 

「やり抜く力」は、次のように示されます。

 

「やり抜く力」=「情熱」×「粘り強さ」

「情熱」=「興味」×「目的」

 

一時的に頑張るだけでは「やり抜く力」にはなりません。「粘り強さ」があるのは瞬発力ではなく持久力が重要であることを意味しています。困難があってもへこたれない気持ちが求められます。

 

また「情熱」とは、単に熱心なだけでなく、長い間1つのことにじっくりと取り組むということです。いくら興味があって好きだと言ってもあれこれ目移りするようようではだめです。そして、そのような「情熱」を持つためには、自分の人生で何を成し遂げたいのか、人生の大きな目標や目的が必要となります。

 

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

『やり抜く力 GRIT(グリット)』アンジェラ・ダックワース著 ダイヤモンド社

 

性格を構成するビッグ・ファイブ⑤

「収入を決めるのは頭の良さか性格か?」で触れたように、性格スキルは10代以降もかなり鍛えることができます。イリノイ大学のブレント・ロバーツ氏らは、これまでの研究を総合し、「外向性」を「社会的優越(自己主張が強い性向)」と「社会的バイタリティ(1人を好まず群れたがる性向)」に分けた上で、年齢によるビッグ・ファイブの変化を調べました。

 

これによると「社会的優越」「真面目さ」「精神的安定性」「協調性」は長い人生を通じて伸び続けます。一方、「開放性」「社会的バイタリティ」は20歳前後でほぼ決まり、特に「社会的バイタリティ」はそれ以降、低下していきます。

 

ビッグ・ファイブの中でも人生の成功で特に重要な「真面目さ」「精神的安定性」「協調性」については、10代の伸びよりもむしろ、20代、30代の伸びが大きくなります。

 

 

■思考力は若いうちに鍛えておく

 

一方、認知スキルのほうはどうでしょうか。認知スキルを結晶性知性(知識)と流動性知性(思考力)に分けた分析によれば、前者は人生の中で高まり続けますが、後者は逆に低下し続けることが知られています。

 

知識はストックですので年月を経るとともに蓄積され伸び続けますが、思考力は10代までのできるだけ早い時期に鍛えることが重要になります。

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

性格を構成するビッグ・ファイブ④

「真面目さ」と並んで職業人生に強い影響を与える性格スキルとしては、「精神的安定性」の側面の1つである「統制の所在(責任の所在を他人や環境ではなく自分自身に求める程度、自己責任感の度合い)」や「自尊心」が挙げられます。

 

職に就く前の「自己責任感」や「自尊心」が強いほど、将来の賃金が高くなることが、いくつかの研究で明らかになっています。シカゴ大学のヘックマン教授らの研究でも、青年時の「自己責任感」と「自尊心」を合わせた性格スキルが高いほど、成人以降の賃金が高くなることを明らかにしています。

 

また、自己責任感が強い人ほど、失業しても再就職できる確率が高く、職探しに費やす時間が長くなっていることを示す研究もあります。

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

 

性格を構成するビッグ・ファイブ③(仕事の成果に影響を与える性格は?)

ビッグ・ファイブは仕事の成果(業績)に影響を与えます。下記は、これまでの研究成果をもとに仕事の成果と各ビッグ・ファイブ特性との相関係数(2種類のデータの関係を示す指標)をみたものです。値が1に近いほど正の相関(その性格が当てはまるほど仕事の成果が高まる)があり、値が小さいほど相関が弱く、マイナスになると負の相関(その性格が当てはまるほど仕事の成果が低くなる)があります。


ビッグファイブ相関係数

各性格と仕事の成果との相関係数をみると、真面目さ0.22、外向性0.13、精神的安定性0.08、協調性0.07、開放性0.04と関連性の強さでは真面目さが一番高くなっています。

 

また、真面目さの重要性は、仕事の種類や特徴にはあまり依存せず、広範な職業に影響を与えることが明らかになっています。

 

一方、明るさ、社交性を示す「外向性」と仕事の成果との相関係数はプロフェッショナル(学者、医師、弁護士など)の場合、マイナスですが、管理職、営業職では0.18、0,15と業種の中では最も高い数字となっています。やはり他人との交流や協調がより求められる職種ほど「外向性」が重要になってきます。

 

ちなみに認知スキルの代表例であるIQの重要性は仕事が複雑になればなるほど増し、特に大学教授、科学者、上級管理職にとってより重要であることが知られています。

 

いずれにせよ、将来どのような職を選ぼうと、「真面目さ」という性格スキルを身に付けることが重要であることがわかります。

 

また、ビッグ・ファイブの中で「真面目さ」が最も寿命との関係が高い(寿命が長くなる)ことも明らかになっています。

 

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

性格を構成するビッグ・ファイブ②

前回の続きです。

 

開放性

定義:新たな美的、文化的、知的な経験に開放的な傾向

側面:好奇心、想像力、審美眼

 

真面目さ

定義:計画性、責任感、勤勉性の傾向

側面:自己規律、粘り強さ、熟慮

 

外向性

定義:自分の関心や精力が外の人や物に向けられる傾向

側面:積極性、社交性、明るさ

 

協調性

定義:利己的ではなく協調的に行動できる傾向

側面:思いやり、やさしさ

 

精神的安定性

定義:感情的反応の予測性と整合性の傾向

側面:不安・いらいら・衝動が少ない

 

 

■外向性

 

外向性とは、自分の関心や精力が外の人や物に向けられる性向のことです。その一面を表す表現としては、積極性、社交的、活動的、精力的、冒険好きといった性向が挙げられます。

 

明るいとか根暗というのもこの外交性を示す言葉です。引きこもりや室内でのひとり遊びが好きなことも外向性と反対の性向を示していることになります。社交性や積極性が

外向性をわかりやすく示す表現です。

 

 

■協調性

 

協調性とは、利己的ではなく人と協調的に行動できる性向のことです。その一面を表す表現としては、相手を信頼する寛大さ、利他主義、思いやり、やさしさ、従順さ(頑固ではない)、慎み深さなどの性向が挙げられます。

 

協調性というと、相手の行動と上手く調整できる、順応できるような能力をイメージしますが、「自分のことではなく相手のことを一番に考えたり、思いやる力」と捉えるべきです。

 

 

■精神的安定性

 

精神的安定性とは、感情的反応を予測できたり、整合的に捉えることができるかにかかわる性向のことです。その一面を表す表現としては、不安・いらいら・衝動が少ない、鬱でない、自尊心が高いなどといった資質が挙げられます。

 

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

性格を構成するビッグ・ファイブ①

■ ビッグ・ファイブ

 

以前、本ブロクでも取り上げたことがありますが、性格を構成するものとしてビッグ・ファイブというものがあります。

 

開放性

定義:新たな美的、文化的、知的な経験に開放的な傾向

側面:好奇心、想像力、審美眼

 

真面目さ

定義:計画性、責任感、勤勉性の傾向

側面:自己規律、粘り強さ、熟慮

 

外向性

定義:自分の関心や精力が外の人や物に向けられる傾向

側面:積極性、社交性、明るさ

 

 

協調性

定義:利己的ではなく協調的に行動できる傾向

側面:思いやり、やさしさ

 

精神的安定性

定義:感情的反応の予測性と整合性の傾向

側面:不安・いらいら・衝動が少ない

 

 

■開放性

 

開放性とは、新たな美的、文化的、知的な経験を受け入れるべく、心が開かれている性向をみたものです。開放性という言葉からは「開けっぴろげ」「おおらかな」性格をイメージしますが、意味は異なります。

 

開放性の一面を表す表現としては、好奇心、想像力、審美眼、幅広い興味などがあります。美しいもの、知的なものにどんどん触れてみたい、体験してみたい、探求してみたいという性向のことです。敢えて一言でいうならば好奇心ということになります。

 

 

■真面目さ

 

真面目さとは、計画的である、責任感がある、勤勉であるという性向をみたものです。その一面を表す表現としては、自己規律、忍耐、根性、粘り強さ、熟慮、達成能力などが挙げられます。

 

真面目さというと「頑固で融通が効かない」というイメージもありますが、そういうことではありません。

 

「野心を持ち、目標に向かって自分を律しながら、どんな困難があっても粘り強く責任感を持って努力していく資質」です。

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

 





収入を決めるのは頭の良さか性格か?

人間の能力は、大きく認知スキル(知性、知能、学力などテストで測れるもの)と性格スキル(個人的な性格的特徴でテストでは測れないもの)に分かれます。

 

 

■認知スキルを伸ばしたほうが賃金を伸ばせる

 

ストックホルム経済大学のエリック・リンキスト氏の調査によれば、労働者の賃金への影響を見ると、認知スキルのほうが性格スキルよりも平均すればやや大きいという結果になっています。つまり、同じだけ伸ばすのであれば認知スキルを伸ばしたほうが、高度な仕事に就くことができ、賃金への影響が大きいということです。

 

 

■未熟練労働者は性格スキルが熟練労働者は認知スキルが重要

 

しかし、その影響の大きさはそれぞれのスキルのレベルによって大きく異なります。性格スキルの場合はその水準にかかわらず賃金への大きさ(スキルを伸ばした場合の賃金が伸びる程度)は変わりませんが、認知スキルの場合、その水準が低い場合は影響の度合いも小さいですが、その水準が高くなるにつれて賃金が高まる効果が大きくなることが分かりました。

 

つまり認知スキルの低い者の場合、認知スキルを伸ばしても賃金への影響は小さいですが、認知スキルの高い者はさらに認知スキルを伸ばすことによる賃金水準は、より高くなるということです。

 

実際、熟練労働者と未熟練労働者を比べてみると、未熟練労働者については、性格スキルの賃金への影響が認知スキルの賃金への影響よりも大きいですが、熟練労働者(管理職は除く)の場合は逆で、認知スキルの賃金への影響が性格スキルへの影響よりも高くなっています。

 

 

■管理職は性格スキルが重要

 

しかしながら熟練労働者であっても管理職は異なる傾向を示しています。管理職は未熟練労働者と同じように、性格スキルの賃金への影響が認知スキルの賃金への影響よりも大きくなっています。

 

リンキスト氏らは以上の研究成果を踏まえて、「ある程度の性格スキルを保持することは職業人生における失敗を避けるための必須条件であるが、成功するためには認知スキルが同じくらい重要である」と述べています。

 

 

■性格スキルは大人になっても鍛えられる

 

認知スキルも性格スキルも10歳未満の幼年期の環境にかなり依存することが、これまでの研究によって明らかにされています。しかしながらシカゴ大学のヘックマン教授によれば、認知スキルは10歳までにかなり開発されますが、性格スキルは10代以降もかなり鍛えることができます。

 

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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