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コ・クリエーション①

■コ・クリエーションとは?

 

以前は、新製品開発というとメーカーの仕事であり、メーカーが技術や仕様を決定し、それを顧客に与えるものであるという考え方が支配的でした。しかしながら2000年代以降、顧客と企業とが手を携えて新しい製品を作ったり改善したりするプロセスの有効性が指摘されるようになりました。これをコ・クリエーション(共創)といいます。

 

レゴ社のハッカー事件

 

コ.クリエーションが着目されるようになったある事件があります。

 

レゴ社は1998年に「レゴ・マインドストーム」を発売しました。これはロボットの組立キットで、でき上がったロボットをコンピュータで動かすことができる、レゴ社の本格的なエレクトロニクス製品でした。

 

しかしマインドストームが発売されてからすぐにある事件が起きました。ハッカーたちがマインドストームのソフトウエアのコードを解読し、インターネット上で発表してしまったのです。その結果、誰でもマインドストームのソフトウエアを書き換えて思いのままロボットを作ることができるようになり、様々なロボットが世界のあちこちで動かされるようになりました。C言語やJAVAを使ってプログラミングが書けるようになったのです。

 

レゴ社からすれば、これは自社の意図と異なった結果であり、違法行為に他なりません。レゴ社はハッカーを訴えたのでしょうか?実はレゴ社はまったく逆のことを行ったのです。マインドストームのプログラミング・ソースコードをネット上で公開したのです。そしてこの対応の結果、マインドストームの売上は急上昇しました。プログラミング言語をオープンソース化することで、この製品の可能性を大幅に広げることになったのです。

 

近年では、マインドストームを使って、思いもよらない創造的なロボットが作られています。たとえば、スウェーデンのハッカーは、日本人が発明し世界に広まった数学パズルである「数独」を自分で読み解き、さらに数字をパズルに書き込んで完成してくれるロボットを作り出しました。

 

 

■創造的な顧客たちを味方につけて利用する

 

顧客と企業との関係は、考え方によっては敵対関係にある場合もあります。たとえばハッカーを自社の敵とみなす場合です。しかしレゴ社の場合、彼らは友好的なハッカーでした。友好的なハッカーたちが自社の製品のもつ可能性を引き出し、より多くの機会を作ってくれたことになります。

 

その結果、こうした創造的な顧客たちがマインドストームの宣伝をしてくれたのみならず、売上にも大きく貢献してくれたのです。

 

 

【参考】

『基本から最新まで マーケティングキーワードベスト50』田中洋著 U-CAN

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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