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雑誌連載記事のご案内

「世相を読み解く 診断士の眼」というコラムの連載をさせていただいています月刊誌「企業診断8月号」が発売されました。」です。今回のテーマは、「経済回復フェーズに向けて必要なのは消費減税――ただし時限的な措置では消費喚起にはつながらない可能性」です。

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525日の緊急事態宣言の解除後,段階的に経済活動が再開されつつあります。

当初は後手に廻った政府の財政政策ですが,現時点で第1次補正と第2次補正の合計で,真水で40兆円規模となっています。また日本銀行も4月28日の無制限金融緩和を決定し,金融機関を通じた資金繰り支援の枠組みを110兆円規模に拡大しています。世界的に見ると、アメリカに次ぐ水準といえます。

まったく不十分であったリーマンショックと比べれば,十分とはいえないもののまずまずの水準です。

コロナショックの経済対策は,「フェーズ1:国民生活を破綻させないための政策(現金給付,休業補償,失業手当の拡充,緊急融資)」と「フェーズ2:経済回復を図るための政策」の2段階からなりますが,徐々にフェーズ2への移行を図る上で、今後,焦点が当たるのは需要刺激策としての消費減税でしょう。

 

今回は消費減税をめぐる議論についてご紹介します。機会がありましたら是非お読みいただければ幸いです。

 

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「生きている会社」であり続けるために、経営者が為すべき仕事

■経営者が為すべき4つの仕事

 

コンサルティングファームのローランド・ベルガー日本法人会長の遠藤功氏によれば、「生きている会社」であり続けるために、経営者が為すべき仕事は次の4つに集約されます。

 

  扇動者

会社の目的、目標を高々と示し、社員たちを煽り、力強く鼓舞する。

  羅針盤

目的達成のための具体的かつ現実的な道筋を示す。

  指揮者

全社員をひとつにまとめ上げ、上質なハーモニーを生み出す。

  演出家

社員たちが自律的に行動する仕組み、仕掛けを講じ、社員全員を主役にする。

 

 

■置かれている状況によって経営者の仕事は異なる

 

これらの4つの仕事の濃淡は、会社の成長ステージ、規模、競争環境などによって大きく変わってきます。

 

会社の創生期には「扇動者」「羅針盤」の仕事がとても大事であることは言うまでもありません。会社の基盤がある程度整ってくれば、「指揮者」として全体をとりまとめる仕事が重要になります。

 

そして、会社が安定期に入れば、「演出家」として社員たちのために「舞台装置」を整えることが求められます。同時に、次なる成長に向けて、「扇動者」「羅針盤」としての仕事も並行して進めなくてはいけません。

 

これら4つはあくまで仕事であり、リーダーシップのスタイルではありません。スタイルは個人の特徴、特性によって個性があって当然ですが、リーダーとして為すべき仕事は同じです。

 

経営者は会社の置かれている状況に合わせて、いま求められている仕事を正しく認識し、実行しなくてはいけません。

 

 

【参考】

『生きている会社、死んでいる会社』遠藤功著 東洋経済新報社

 

リーダーシップとマネジメント

リーダーシップとマネジメントを明確に区別できる方はあまりいないでしょう。実際、両者は混同されています。両者の定義について、いくつか見ていきます。

 

PF・ドラッカーは、「マネジメントは物事を正しく行うことであり、リーダーシップは正しいことを行うことである」としています。

 

ハーバード大学経営大学院教授のジョン・コッターは、マネジメントとは「複雑な状況に対処すること(オペレーションの管理)」であり、行動体系として「計画と予算の策定」「組織再編と人員配置」「統制と問題解決」があるとしています。一方、リーダーシップは「変化に対処すること(改革の主導)」であり、行動体系として「方向性の設定」「人心の統合」「動機づけ」があるとしています。

 

「7つの習慣」で知られるスティーブン・コヴィーは「マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようとするものである。一方、リーダーシップは、望む結果を定義しており、何を達成したいのかという質問に答えようとするものである」としています。

 

おおよそリーダーシップはWHATを問い、マネジメントはHOWを問うものであるといえそうです。

マネージャーの仕事

実際のところ管理者にはリーダーシップとマネジメントの両方が求められるので、両者を厳密に定義したところであまり意味がないかもしれません。

 

■ミンツバーグによるマネージャーの仕事

 

ヘンリー・ミンツバーグはマネージャーの仕事を次のように示しています。この場合、マネージャーとは経営トップからリーダー・係長クラスまですべてを指します。

 

<対人関係の役割>

○フィギュアヘッド

象徴的な長:法的、社会的性質を持った多数のルーチン責務を遂行する責任がある。

○リーダー

部下の動機づけと活性化に責任がある;人員配置、訓練および関連責務への責任

○リエゾン

好意的支援や情報を提供してくれる外部の接触や情報通からなる自分で開拓したネットワークを維持する。

 

<情報関係の役割>

○モニター

組織と環境を徹底的に理解するため広範な専門情報(ほとんどが最新のもの)を探索・受信:組織内外の情報の神経中枢となる。

○周知伝達役

外部や部下から受信した情報を自分の組織のメンバーに伝える:事実情報もあり、解釈が入り組織の有力者が持つ多様な価値づけを統合した情報もある。

○スポークスマン

組織の計画、方針、措置、結果などについて情報を外部の人に伝える:組織の属する業種に関して専門家の働きをする。

 

<意思決定の役割>

○企業家

組織と環境に機会を求め変革をもたらす「改善計画」を始動させる:特定プロジェクトのデザインも監督する。

○障害処理者

組織が重要で予期せざる困難にぶつかったとき是正措置をとる責任。

○資源配分者

実質的に、組織のすべての重要な決定を下したり、承認したりすることによる、あらゆる種類の組織資源の配分に責任がある。

○交渉者

主要な交渉にあたって組織を代表する責任

 

 

■マネージャーに求められるスキル

 

ハーバード大学教授のロバート・カッツによれば、マネージャーに求められるスキルには以下の3つがあります。カッツ理論はよくマネジメント研修で用いられます。

 

  テクニカルスキル(業務遂行能力)

自らが担当する業務を遂行するのに必要な専門知識や技術のこと

  ヒューマンスキル(対人関係能力)

上司や部下、同僚、顧客。得意先などの相手方と上手くコミュニケーションをとる能力。

  コンセプチャアルスキル(概念化能力)

周囲で起きている事象や状況を構造化し、問題の本質をとらえる能力

 

 

リーダーシップとマネジメント

リーダーシップとマネジメントを明確に区別できる方はあまりいないでしょう。実際、両者は混同されています。両者の定義について、いくつか見ていきます。

 

PF・ドラッカーは、「マネジメントは物事を正しく行うことであり、リーダーシップは正しいことを行うことである」としています。

 

ハーバード大学経営大学院教授のジョン・コッターは、マネジメントとは「複雑な状況に対処すること(オペレーションの管理)」であり、行動体系として「計画と予算の策定」「組織再編と人員配置」「統制と問題解決」があるとしています。一方、リーダーシップは「変化に対処すること(改革の主導)」であり、行動体系として「方向性の設定」「人心の統合」「動機づけ」があるとしています。

 

「7つの習慣」で知られるスティーブン・コヴィーは「マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようとするものである。一方、リーダーシップは、望む結果を定義しており、何を達成したいのかという質問に答えようとするものである」としています。

 

おおよそリーダーシップはWHATを問い、マネジメントはHOWを問うものであるといえそうです。

リモートワークの普及で日本の生産性は上がるのか?

■在宅勤務で生産性は上がるか?

 

「新型コロナウィルスの影響でリモートワークが進み、日本企業の生産性があがるのではないか?」という主張があります。確かに在宅勤務が進めば、出勤時間が抑えられ、無駄な会議が控えられるといった効果が見込めるし、育児や介護などで労働参加が難しい人たちにも就業機会が与えられるというプラス面はあるでしょう。

 

しかしながら、在宅勤務が生産性に貢献するかどうかは少し疑問です。新型コロナ騒動によって在宅勤務を続けられている方であれば想像がつくかもしれませんが、毎日自宅で1人で集中して業務を続けるのはかなりつらいものがあります。他人の目を気にしながらのほうが仕事がはかどるという面はあるかもしれません。また、自宅で個人で片付けられる仕事は、所詮ルーティンワークの類であり、付加価値性が高いものは、人との協働が求められることが多いでしょう。

 

米国ではヤフーが2013年に、IBM2017年に、従来推進していた在宅勤務を抑制する方向に転じたといいます。

 

 

IT化しても付加価値は高まらない

 

企業の生産性は「売上(利益)÷従業員数(あるいは総労働時間)」で求められます。売上(利益)は付加価値額にあたります。

 

リモートワークでまちがいなく効率は上がっているという意見もあるでしょう。しかしながら、リモートワークで削減できるようなことは、そもそも付加価値がないこと、言い換えれば売上や利益には直接影響がないことである点には注意が必要です。多くの場合、ITIoT)で代替できるのは、付加価値性のないルーティンワークにすぎないのです。

 

時間の短縮が実現しても、おそらく所定の就業時間の関係で労働時間の絶対数は変わらないでしょう。その一方で付加価値化が図られなければ売上や利益が低下するので、結果的には生産性は落ちることになります。

 

新型コロナの影響で、そもそも無駄なことが見直されることは歓迎すべきことです。しかしながら、無駄の削減で浮いた時間を、新たな付加価値の創造に向けなければ、単に時間の節約になるだけで、真の意味での生産性の向上(企業としての成長)には何も貢献しないことは意識したいところです。

働き方改革では日本の生産性は向上しない

「日本は生産性が低いから経済成長しないのだ。よって、生産性を高めなければならない」という主張があります。これは私に言わせれば、原因と結果を倒錯した議論に他なりません。

 

生産性とは「アウトプット(成果物)÷インプット(投入資源)」で表されます。一国全体での生産性ということでは、「GDP÷就業者人口」ということになるでしょう。就業者人口が大幅に変わらないとすれば、生産性はGDPに依存することになります。また、国内の総需要が増加すれば総生産は増え、総需要が減れば総供給が減るので、GDP(国内総生産)は総需要によって決まります。

 

つまり生産性をあげたいのなら、総需要を増やすしかないということになります。日本の生産性が低いのは、総需要が伸びていないからであって、1人あたりの生産性が低いのはその結果です。よって、働き方改革なるもので業務効率を上げてみても、日本の生産性は上がらないことになります。

 

実際、1990年代の後半からのITの進展により、私たちの業務効率は飛躍的に上がりましたが、日本の実質労働生産性上昇率は、1.6%(19951999年)から0.4%(20152017年)に低下しています(数値は日本生産性本部調べ)。

 

日本の労働生産性は本当に低いのか?

「日本の労働生産性はOECD加盟36カ国中21位である。日本経済のカギは労働者の生産性にかかっている」そんな話をよく耳にします。確かに「IT教育が遅れている」「無駄な会議や報告書が多い」など非生産的なことはあるでしょう。しかしながら、日本の生産性は本当に低いのでしょうか?

 

■昔から日本の国際順位は変わらない

 

日本生産性本部が発表している「時間あたり労働生産性」の「OECD加盟国における日本の順位」の推移は次のとおりです。

 

1980年 19

1990年 20

2000年 20

2010年 20

2019年 21

 

自動車や家電製品がアメリカ市場を席巻した1980年以降でみても、日本の国際順位は19位にすぎず、ランキングでいえば昔も今も対して変わっていないのです。ちなみに米国との比較でいえば、1990年代前半時点では日本の労働生産性は米国の約70%で、現在の6割強よりもやや高い程度です。

 

よく「バブル崩壊以降、日本人の勤勉性が低下して生産性が落ちた」などということを言う識者がいますが、単なる精神主義であり、まったくの間違いであることは言えるでしょう。

 

 

■為替レートの想定が日本の生産性を低くしている?

 

経済が好調であった1980年から90年にかけても、OECDの中で日本の労働生産性が低いというのはどういうことなのでしょうか?

 

当時から「日本の改善努力はすばらしい」「日本は世界に先駆けてFA化を行った」「品質がよくムダが少ない」と言われていました。少なくとも米国より合理化が遅れているなどという論調は皆無でした。オイルショックや1980年代の円高不況時の日本企業の合理化を考えると、日本の生産性は国際的に見ても高かったと考えられます。

逆に欧米では日本のような翌日宅配などはほとんど見られず、取引契約においても様々な手続きがあって取引コストが高い、役割分担が明確である分、調整コストがかかり面倒であるといった非効率があるのではないでしょうか。

 

そうなると、「そもそも労働生産性の国際順位なるものが当てにならないのではないか」という疑問に行き着きます。労働生産性の国際比較を行う際には、ドル換算で行われます。日本生産性本部の資料によれば、購買力平価から導きだされる理論値で各国通貨をドルに換算しているとあります。この円ドル為替レートの理論値がゆがみを生じさせ、日本の労働生産性を不当に低くおさえてしまっている可能性があります。

ブランドストーリーのつくり方③

ストーリーブリーフ(ストーリーの要約)では1人称文を書く事が奨励されます。1人称文を書く目的は感情移入を図るためです。前回同様、架空の洗剤ブランド●●を例にします。

 

<ブランドの1人称文;私は●●洗剤です>

あなたは私の名前を耳にしたことはないでしょう。また私を使った洗濯であなたの衣類がどのような状態になるかについても耳にしたことはないと思います。

市場に出回っている洗剤はどれも衣類をきれいにすることができます。しかし、その色合いを保てるかどうかはまた別の問題です。私の独自の漂白成分のテストでは、洗濯を重ねたにもかかわらず白い服も色物の服も何度洗濯しても他の洗剤よりブライトであることが証明されています。

実際、20回行われたテストで私を使った衣類は、漂白成分入りの洗剤としては首位をいく洗剤よりもブライト度が15%高いことが分かりました。理由は私の独自の漂白成分が他の製品に比べて白物にも色物にも強く働くように成分配合されているからです。

私を買う人々は私に似ているでしょう。私は信頼というものが持つ力を信じており、その人々もそうだろうと思います。

私の顧客にとっては「十分によい」は「すばらしい」とは大違いであり、彼らが求めるのは「すばらしい」です。自信のある人とは、言ってみれば「有能で信頼できる」人のことです。人はそれらしく見えるようにすれば、やがて実際にそうなるのです。くすんだ色の服ではなく、際立って清潔で冴えた色の服を身につけることから生まれる自信。それが私が存在する最も重要な理由です。

 

<見込み客の1人称文>

毎日が忙しい。家庭と仕事の両方で自分の責任を果たそうとすると、残された時間はほとんどない。日々の家事―食器洗い、掃除、選択などーはできるかぎり少ない時間で済ませたい。しかし、一方で、他のあらゆることでもそうだが私は手抜きをしたくない。

私は約束を果たす製品を必要とする。だから自分が信頼する企業のものを買う。新しい製品を使ってみたいとは思うが、それによって私の時間とお金を浪費したくない。その製品が一番安いか、あるいは一番高いかは問題ではない。私が欲しているのは最良の製品だ。

私は仕事での成功を望んでいる。その実現のために多くのエネルギーを割いている。プレゼンテーション、契約の締結、その他いかなることにおいても、私が必ず約束を果たす人間であることを顧客に信じて欲しいと思っている。

顧客に私がどう見えるかは、私が話すことと同じくらい重要だ。私が身につけているものは私という人間を反映する。人前での私は、快活で自信に溢れ有能でなければならない。

クローゼットに入ったとき、私の衣服が買ったときと変わらない状態にあることを私は求める。ほころびもシミも色あせもない状態にあることを。私にはほころびを繕う時間はない。洗濯をし直す時間もない。私には無駄にできる時間はない。

私は今使っている洗剤にかなり満足しており、別の洗剤を使ったことはほとんどない。今のところ洗剤を変える理由はない。現在の洗剤は私が必要とする機能を果たしてくれている。

 

 

【参考】

『ストーリー・ブランディング』ジム・シグノレリ著 ダイレクト出版

 

ブランドストーリーのつくり方②

前回のストーリーブリーフ(ストーリーの要約)の例を紹介します。

 

<架空の洗剤ブランド●●のストーリーブリーフ>

(1)バックストーリ-

ブランドは今、どのような状況にあり、どうやってそこへ至ったのか?今日の見込み客について私たちが知ることができるのは何か?

「●●は当社が製造する洗剤の新ブランドである。この製品分野には守りの堅い多くのライバル(タイブやブリッツなど)が存在し、それらと競争しなければならない。タイブやブリッツも当社の製品で、市場シェアはそれぞれ32%と24%を占め、他のブランドをリードしている。

調査によって明らかなのは、働く女性にとって最も望ましい洗剤の特性は色褪せしないことである。働く女性の場合、ブライトな仕上がりは自信につながることも調査は示している。

多くのブランドが、以前に比べてより綺麗でブライトな仕上がりが可能になったと主張している(添付したライバルブランドの広告を参照)。市場は既存のブランドとの共食い状態になると思われるが、独自の漂白成分を持つ●●は、他の洗剤メーカーから市場シェアを奪えると確信している。

衣類を綺麗にすることは他の洗剤でもできる。しかし、それらの洗剤では、白い衣類が次第に黄ばみを帯びてきたり、色物は色が褪せてきたりする。独自の漂白成分が含まれている●●は、洗剤の回数を重ねても他の洗剤に比べて色物も白物もそのブライト度が保たれることがテストで示された。20回の洗濯テストで●●は漂白洗剤入りの業界首位の洗剤よりもブライト度が15%上回った。理由は、●●の漂白成分が他の漂白剤と比べて、白物に対しても色物に対しても強く働きかける工夫がなされているためである。

●●は同じキャンペーンによる三度のテスト販売を行ったあとに売り出される予定である。

当社は研究開発に多額の費用を投じている。また新製品を世に出す前にその質の良さが証明されることを極めて重視する。経営陣は、新製品売り出し前に社内の財政面、営業面、製品面でのテストをパスしなければならないと考えている。」

 

(2)ブランドの内層を明らかにする

ブランドはどんな価値や信念を持っているか?前回までのブランドの12のキャラクターのうち、どれを当てはめるのかを述べる。根拠も示す。

「●●は『エンペラー』のブランドキャラクターと結びつけることになる。これは自信や達成という価値観を支持するからだ。そして信念は『外見がよくなると気分もよくなる。気分がよくなると力が湧いてくる』と要約できる。」

 

(3)ブランドの外層を明らかにする

製品やサービスの長所やメリットがどう内層を支えるか?その外層が内層となぜ一致するのか、理由を説明する。ブランドにとっての一人称文を書く。

「ブライトな衣服は自信を強めてくれる。●●のブライト度は次位の洗剤に比べて15%高い。このブランドの1人称文は○○である(次回参照)。」

 

(4)最も重要な障害は何か?

見込み客との強いつながりを確立するのを妨げる障害がどの程度存在するのか?答えを考える。その際は1(非常に低い)~5(非常に高い)の評価を利用するとよい。

a 製品やサービスの機能への気づき:見込み客はその製品・サービスの機能をどの程度知っているか?

「評価5―洗剤の機能は誰でも知っている」

b 製品・サービスのメリットへの理解;見込み客はその製品・サービス独自の昨日のメリットをどの程度知っているか?

「評価1―●●は新製品なのでメリットを理解している消費者はまだいない。特にその漂白成分の長所への理解度は極めて低い。」

c ブランドとのつながり:現在の見込み客とブランドのつながりはどのようなもので、その程度はどれくらいか?

「見込み客は今のところ●●から「クリーン」「ホワイト」「ブライト」という言葉を連想している。しかし、それは極めて弱いレベルで、このブランドを実際使ってみての連想というよりはブランドの名前による連想という面が強い。

評価2―このブランドをまだ誰も知らないのでそれへの信頼は存在しない。しかし、当社への消費者の信頼度は非常に高いので、それは●●にも影響を与える可能性はある。

d ブランドとの強いつながり:見込み客はブランドとどのくらい強いつながりを持っているか?

「評価1―ブランドはまだ存在しないので、強いつながりもない。

e ブランドの強いつながりは長期的な目標であることを理解した上で、acのあなたの答えから考えられる短期に克服されるべき最も重要な障害は何か?

「製品のメリットへの理解。見込み客は●●独自の漂白成分にやがて気が付くはずである。」

 

(5)見込み客の外層を明らかにする

a 見込み客に関して測定可能なすべての特性(年齢の範囲、性別、収入、家族規模、地域など)を明らかにする。

「アメリカ国内に住む25~49歳の専門職の女性」

b ブランドの商品・サービスのよって達成したい見込み客にとっての最も重要な機能は何か?それがブランドの外層と矛盾しないかを確かめる。

「よりブライトな衣服。見込み客の1人称文は○○である(次回参照)。」

 

(6)見込み客の内層を明らかにする

見込み客が同意できる最も重要で意味のある価値や信念は何か?それがブランドの内層と矛盾しないかを確かめる。見込み客の1人称文を書く。

「働く女性の成功にとって外見は重要である。」

 

【参考】

『ストーリー・ブランディング』ジム・シグノレリ著 ダイレクト出版

ブランドストーリーのつくり方①

ブランドのストーリーを作り、語るためには、ブランドストーリーの各要素を明確にする必要があります。それがストーリーブリーフ(ストーリーの要約)です。

ストーリーブリーフを作成するのは、次の6つの質問に答える必要があります。

 

(1)バックストーリ-

ブランドは今、どのような状況にあり、どうやってそこへ至ったのか?今日の見込み客について私たちが知ることができるのは何か?

 

(2)ブランドの内層を明らかにする

ブランドはどんな価値や信念を持っているか?前回までのブランドの12のキャラクターのうち、どれを当てはめるのかを述べる。根拠も示す。

 

(3)ブランドの外層を明らかにする

製品やサービスの長所やメリットがどう内層を支えるか?その外層が内層となぜ一致するのか、理由を説明する。ブランドにとっての一人称文を書く。

 

(4)最も重要な障害は何か?

見込み客との強いつながりを確立するのを妨げる障害がどの程度存在するのか?答えを考える。その際は1(非常に低い)~5(非常に高い)の評価を利用するとよい。

a 製品やサービスの機能への気づき:見込み客はその製品・サービスの機能をどの程度知っているか?

b 製品・サービスのメリットへの理解;見込み客はその製品・サービス独自の昨日のメリットをどの程度知っているか?

c ブランドとのつながり:現在の見込み客とブランドのつながりはどのようなもので、その程度はどれくらいか?

d ブランドとの強いつながり:見込み客はブランドとどのくらい強いつながりを持っているか?

e ブランドの強いつながりは長期的な目標であることを理解した上で、acのあなたの答えから考えられる短期に克服されるべき最も重要な障害は何か?

 

(5)見込み客の外層を明らかにする

a 見込み客に関して測定可能なすべての特性(年齢の範囲、性別、収入、家族規模、地域など)を明らかにする。

b ブランドの商品・サービスのよって達成したい見込み客にとっての最も重要な機能は何か?それがブランドの外層と矛盾しないかを確かめる。

 

(6)見込み客の内層を明らかにする

見込み客が同意できる最も重要で意味のある価値や信念は何か?それがブランドの内層と矛盾しないかを確かめる。見込み客の1人称文を書く。

 

【参考】

『ストーリー・ブランディング』ジム・シグノレリ著 ダイレクト出版

 

ブランドのキャラクター④

ブランドの12のキャラクターの続きです。

 

(10)THE REBEL(反逆児)

現状に満足せず、慣習を忌み嫌う。その振る舞いはある人々から見れば破壊的、衝撃的で常軌を逸している。だが別の人々には自己表現にためなら何でもする人間の代表と映る。

<指針となる言葉>

「生まれながらに自由」

「規則は破られるためにある」

「人の歩かない道を歩け」

<重視する価値観>

自由、常識の拒否、独立、個性、論争、反抗、大胆、奔放、果敢な抵抗

<体現する人>

ハワード・スターン、デニス・ロッドマン、クエンティン・タランティーノ、レディー・ガガ、ジェームス・ディーン

<ブランドの価値観>

慣例に反抗し、危険を冒し、自身の個性に誇りを持つ。

<具体的なブランド>

ハーレーダビッドソン、レッドブル、ゴーダディ、コンバース、Xゲームズ、WWE

 

(11)THE SOURCE(知者)

あらゆることを知っていて、人々に知恵を提供する存在とみなされている。知恵と専門性を獲得するために大量の知識や情報を吸収する。高度の好奇心を保持し、人々から助言と意見を求められる。

<指針となる言葉>

「真実を見出すことが自分の義務である」

「知は力なり」

<重視する価値観>

真実、知、専門性、知性、厳密、勤勉、客観性、責任、深い知識・思考、教養、修練、明快さ

<体現する人>

オブラ・ウィンフリー、ドクター・フィル、アルバート・アインシュタイン

<ブランドの価値観>

信頼できる助言、知識、専門性があるとみなされること

<具体的なブランド>

ハーバード大学、マッキンゼー、ブルームバーグ、フォレスター、ウォール・ストリート・ジャーナル

 

(12)THE STRAIGHT SHOOTER(正直者)

見せかけを嫌い、飾り気がない。事実をありのままに語り、おのれを偽らない行動を取る。自分の行動や他人との関係が心からのものであることを大切にする。他人に対してフレンドリーでざっくばらんである。見栄を張るようなことはせず、自分は自分と考える。

<指針となる言葉>

「私は私」

「自分に正直であれ」

「ありのままに語れ」

<重視する価値観>

現実直視、信憑性、正直、謙虚、素直、大胆

<体現する人>

アンドレ・アガシ、サイモン・コーウェル、ウーピー・ゴールドバーグ、チャールズ・バークレー

<ブランドの価値観>

当たり前で普段のもの。事実をありのままに伝え、外観や流行よりも機能を宣伝する。

<具体的なブランド>

リーバイス、ミラービール、サウスウエスト航空、ラングラー・ジーンズ、ジムビーム

 

【参考】

『ストーリー・ブランディング』ジム・シグノレリ著 ダイレクト出版

 

ブランドのキャラクター③

ブランドの12のキャラクターの続きです。

 

(7)THE SEDUCER(誘惑者)

当然ながらロマンスや異性との親密な交際、官能的な歓びを求める。セックスアピールの強い商品やブランド、魅力を高めることを約束する商品やブランドを、世間の目を気にすることなく積極的に利用する。

<指針となる言葉>

「愛こそすべて」

「ロマンチックな小さな行為が愛を長続きさせる」

<重視する価値観>

愛、官能、親愛の情、親密さ、美、情熱、欲望、エクスタシー、つながり、歓び、快感

<体現する人>

マリリン・モンロー、ヒュー・ヘフナー、ボー・デレク、スカーレット・ヨハンソン

<ブランドの価値観>

ロマンス、つながり、官能の歓びを提供する

<具体的なブランド>

ヴィクトリアス・シークレット、ゴディバ、デビアス、クールボアジェ、アックス、1-800-フラワーズ

 

(8)THE IMAGINEER(創造的夢想家)

芸術家であり確信者であり夢想家。自分の芸術能力や想像力を動員して自分自身や自分の世界観を表現する。

<指針となる言葉>

「想像力があれば可能性は開ける」

「自分が信じる物事は他人にも理解される」

「人生は夢のようなもの」

<重視する価値観>

独創性、情熱、工夫の力。構想力、創造、革新(イノベーション)、斬新さ、唯一性、芸術性、自立的思考

<体現する人>

ジョン・レノン、パブロ・ピカソ、マイケル・ジャクソン、ジョージ・オーウェル

<ブランドの価値観>

顧客が創造性を発揮するのを手助けする

<具体的なブランド>

レゴ、youtubeiPad、クレヨン、ニコン、ペーパークラフト、Photoshop、3M

 

(9)THE EMPEROR(皇帝)

ボスであり、頭であり、一城の主であり、ドンである。体内からパワーを発散させ、リーダーシップを握って他者を支配する。価格、質、サービス、パフォーマンスのいずれであっても、他の人々の上をいくプロダクトを好む。

<指針となる言葉>

「王様でいることは素敵なことだ」

「衆に抜きん出る」

「ナンバーワンの地位は当然の結果」

<重視する価値観>

リーダーシップ、強さ、決断力、影響力、敬意を受けること、優越、繁栄、自信、支配、富

<体現する人>

ビル・ゲイツ、ドナルド・トランプ、マイケル・ブルームバーグ、ジョージ・ソロス、マーク・ザッカーバーグ、マーガレット・サッチャー、ヒラリー・クリントン

<ブランドの価値観>

パワーを示す。顧客がリーダーシップや卓越性を築くのを手伝う。

<具体的なブランド>

ポルシェ、ザ・ペニンシュラ、アメリカンエキスプレス、カルティエ、シャネル、ジョニー・ウォーカー・ブルー・ラベル、ロブ・リポート、ロレックス、ティファニー、フォーシーズンズホテル、キャデラック

 

【参考】

『ストーリー・ブランディング』ジム・シグノレリ著 ダイレクト出版

ブランドのキャラクター②

ブランドの12のキャラクターの続きです。

 

(4)THE CONQUEROR(征服者)

堂々と逆境に向かい、それを乗り越える能力を持つ。困難に直面してもたじろがない。他に対して容赦なく、自身は困難からすぐに立ち直る。自分の能力に自信がある。自分が獲得したものはすべて得るべくして得たと考える。

<指針となる言葉>

「勝利がすべて」

「勝利に必要なのは才能だが、そこに居続けるのに必要なのは気骨だ」

<重視する価値観>

勇気、決断、忍耐、持続、成功、エリート意識、強さ、ステータス、名誉

<体現する人>

ランス・アームストロング、マイケル・ジョーダン、ヴィンス・ロンバルディ

<ブランドの価値観>

最高のパフォーマンスを刺激し、鼓舞し、力づける

<具体的なブランド>

米海兵隊、ナイキ、ゲータレード、ウェイト・ウォッチャーズ

 

(5)THE WIZARD(魔法使い)

普通のことをすばらしいことに変える経験を追求する。不思議なことやスリル、新奇なものが持つメッセージを表現する。自分の夢―テクノロジーのとどまることを知らない発展であれ、加齢と闘う魔法の薬であれ、世界が提供するありとあらゆるものへの黄金のパスポートであれーを実現することを追い求める。

<指針となる言葉>

「不可能なことはない」

「夢は必ず叶う」

「驚異はやむことはない」

<重視する価値観>

マジック、想像力、喜び、好奇心、楽観主義、面白さ、驚き

<体現する人>

スティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、ハリー・ポッター、ビリー・メイズ、オズの魔法使い、スティーブ・ジョブス

<ブランドの価値観>

変化を起こし、驚異を創造する。

<具体的なブランド>

ピクサー、ロット、バイアグラ、シルク・ドゥ・ソレイユ、ディズニー・ワールド、アップル

 

(6)THE PROTECRTOR(保護者)

思いやりと寛容を大切にする。自分より他人を優先し、優しい配慮やサポートで相手を元気づける。

<指針となる言葉>

「汝の隣人を愛せよ」

「あなた自身を大切に」

「思いやりに基づく指導」

<重視する価値観>

思いやり、慈しみに満ちた助言、ホスピタリティ、庇護、相手を心地よくさせること、共感、寛容、配慮、誠実、共生、温かさ、賢明さ

<体現する人>

フローレンス・ヘンダーソン、マザー・テレサ、アンディ・グリフィス、フローレンス・ナイチンゲール

<ブランドの価値観>

人を気にかけ、育み、顧客が必要としているときには心の慰めや安らぎを提供する

<具体的なブランド>

ガーバー、クラッカー・バレル、キャンベル・スープ、オールステート、ジョンソン・エンド・ジョンソン、クラフトフーズ

 

【参考】

『ストーリー・ブランディング』ジム・シグノレリ著 ダイレクト出版

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

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