fc2ブログ

ポスト安倍政権の経済学②(岸田政調会長)

総裁候補の2人目、岸田政調会長の経済政策について見てみます。

 

現下の状況に鑑み、金融政策は維持し財政政策も必要に応じて行うとしていますが、マクロ経済政策についての理解度は疑問符が付きます。「数年先は金融政策の正常化(出口戦略)を考える」と主張していることから、もともとアベノミクスについて同意も理解もしていないということがはっきりしています。

 

財政政策については今年3月以降の持続化給付金のとりまとめでも「減収世帯に30万円」とし、支給総額に抑制的でした。もともと消費増税派で、減税についても、「苦労してあげたのだから今更下げられない」(二階氏も同様)という立場です。今後の景気回復の状況次第で消費税引き上げを主張するのはほぼ明らかです。

 

この方の記者会見を聞いていると、聞こえの良いスローガンばかりが目立って中身がないように感じます。「分断から協調へ」がビジョンのようですが、何か野党の主張を聞いているようです。

 

マズイのは格差是正(中間層への配慮)に関する点です。アベノミクスの金融緩和政策で就業者が大幅に増加し、その恩恵は中~下流層が受けているのですが、この方は、野党と同様、「アベノミクスは富裕層優遇策」と考えているのではないでしょうか。

 

さらに「最低賃金の引き上げ」を主張していることが経済学的知識ゼロをうかがわせます。「最低賃金の引き上げ」は左派政権の定番メニューですが、不況下でこれを行うと、企業側が人を雇わなくなるので、失業率が上がるだけという結果に終わります。これは経済学の入門書レベルの話です。安倍政権下で最低賃金が引き上げることができたのは、労働市場が好転したからです。

 

総じて言えば、今はタイミング的に脱アベノミクスは言えないが、もともと財政規律至上主義で、経済学的知識はなく、経済政策的には立憲民主党と同じレベルであるといえます。

 

安倍政権との違いを打ち出すために、上滑りしている印象があります。

スポンサーサイト



プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR