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早稲田大学ビジネススクール入山章栄教授のインタビュー記事

「世相を読み解く 診断士の眼」というコラムの連載をさせていただいています月刊誌「企業診断1月号」が発売されました。今回は連載はお休みし、私がインタビューアーを務めました早稲田大学ビジネススクール入山章栄教授のインタビュー記事が掲載されています。

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<入山章栄教授のご紹介>

早稲田大学大学院経営管理研究科教授。慶応義塾大学卒業,同大学大学院修士課程修了。三菱総合研究所を経て,2008年米ピッツバーグ大学経営大学院博士号取得。専門は経営戦略論および国際経営論。主な著書に『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版),『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』(日経BP社)。201912月に新刊『世界標準の経営理論』(ダイヤモンド社)上梓、現在ベストセラーとなっている。ワールドビジネスサテライトのコメンテーターとしても出演。

 

<インタビュー内容>

早稲田大学ビジネススクール 入山章栄教授に聞く

2021年,世界標準の経営理論

―コロナの時代こそ経営理論を使って「変えていく」

 

コロナ禍における企業の変化、菅政権の下でのデジタル化・規制改革、日本企業のあり方、ビジネスパーソンにとっての経営理論の意義、中小企業診断士のあるべきスタンス、入山教授のお奨め書籍について伺いました。

 

特に「GAFAMが成長できた理由」「日本の製造業には未来がある(サービス業は苦しい)」「コロナ禍はピンチでもありチャンスでもある」という点は非常に興味深いです。

 

是非ご購読いただきますようお願いいたします。

 

 

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起業家の条件⑦

前回に続いて創業前にしておくことについて考えてみたいと思います。

 

■買ってくれる顧客を5人挙げられるか?

 

起業が失敗する理由は様々ですが、もっともありがちなのは「これならある程度売れるだろう」と自分たち本位で考えてしまうことです。そして大抵は結局ほとんど誰も買わなかったというオチになります。

 

新規事業は企画段階で顧客への提供価値や顧客を具体的にイメージできなければ必ず失敗します。購入してくれる顧客を最低でも5人想定できなければ、新規事業はまず失敗するともいわれています。

 

 

■顧客の悩み解決を具体化する

 

ビジネスの社会的な存在理由は、ただ1つ「顧客の悩みを解決すること」です。よって、これから始めるビジネスが提供する顧客価値を具体的に示す必要があります。

 

<畳屋の例>

×:畳の張り替え一筋50年。お客様の様々な悩みに誠心誠意に寄り添います。

〇:畳の部屋が欲しいがインテリアにお困りの方へ

 

 

■他社の観察

 

自分のビジネスの顧客は少なくとも現時点では他社で消費活動を行っています。よって、その他社を観察して取り入れることは有効です。たとえば顧客はどのような悩みを持っているのか、その他社にどのような不満があるのか、その他社のどこが気に入っているのか、その他社はどのようにして課金しているのかといったことです。

 

他社の観察に当たり重要なのは、どのような商品やサービスを展開しているのかといった表面的なことではなく、顧客の事情や、ビジネスの仕組みです。結局は、提供する顧客価値と、それを適切にマネタイズして利益を稼ぐ仕組みがビジネスの命脈だからです。

 

起業家の条件⑥

今回は創業前にしておくことについて考えてみたいと思います。

 

■まず試してみる

 

創業しようとする方は、大きな夢を描き、自分の商品ならきっと上手くいくだろうと楽観的に考えます。また、創業する前に商品リリースまでに入念な準備を時間をかけて行いがちです。しかしながら本当に当たるかどうかはやってみなければ分かりません。

 

ベンチャー企業のスタートアップの考え方にリーンスタートアップというものがあります。以前も取り上げましたが、再度ご紹介します。

 

  顧客発見(聴いて発見す)

  顧客実証(売って検証)

  顧客開拓(リーチを検証)

  組織構築(本格拡大)

ただし、②でダメならピボットで①に戻る

 

まずMVP(実用最小限の製品:minimum viable product)を素早く開発し、それをテストマーケティングして試して検証します。「構築する」「計測する」「学ぶ」のループを高速で回転させるのです。これは仮説を立てて試してみて修正するという仮説検証型のアプローチに他なりません。

 

ベンチャー企業に限らず、創業者はまず試してみてから始めるという考え方が重要でしょう。

 

 

■大きく描き小さく始める

 

前回、創業するときに撤退の基準を明確にするべきだということを述べましたが、創業には大きなリスクを伴います。リーン・スタートアップの考え方は「大きく描き小さく始める」考え方に他なりません。一般の創業希望者の方は、次のことを考えるとよいでしょう。

 

・脱サラする前に副業で始められないか?

・資本を少なくして始められないか?例えば、飲食店であればこじんまりとしたお店から初めて見る、テイクアウトから初めてみる、出店から初めて見るといったことです。

・(上記に関連し)他社の資産を利用できないか?たとえば他社のオフィスを間借りして始める、他社の配送トラックを借りる(あるいは一緒に配送してもらう)、

 

【参考】

『リーン・スタートアップ』エリック・リース著 日経BP

起業家の条件⑤

スタートアップ企業についての書籍を読むと、当たり前ですが、どうやって事業を成功させるかについてのアドバイスはあっても、どうやって事業を畳むかについてのアドバイスはあまりありません。

 

大きな企業であっても新規事業の目標値(成功の基準)はあっても、撤退の基準(失敗の基準)は、あらかじめ設定しておらず、その結果、ダラダラと損切りできない期間が続いたのち、ようやく手仕舞いにするというケースが見られます。

 

これまで「より自分の人生を豊かにするためであり、自分の人生を事業に捧げるべきではない」ということを述べてきましたが、スモールビジネスであっても、撤退の基準は明確にしておいたほうがよいです。見込みがない事業であってもなんとか運転資金を調達して四苦八苦しながら維持するというのは、言うまでもなく、自分の人生を事業に捧げている状態です。言うまでもなく借金が膨らむ一方であると、その後の再出発も困難です。

 

そのうち事態が好転するだろうと楽観的に捉えることをホッケースティック効果と言いますが、通常はそんなことは起きません。

 

スモールビジネスとは言え、起業する前に撤退の基準を明確化するべきでしょう。

 

起業家の条件④

前々回、事業の目的は、「より自分の人生を豊かにするためであり、自分の人生を事業に捧げるべきではない」という言葉を紹介しました。

 

そのためには、「自分がやらないこと・やれないこと」を最初に決めておくほうがよいでしょう。人によって違うでしょうが、たとえば、次のようなことです。

 

・儲からないことはやらない。

・自分のポリシーにならないことはやらない

・休みが取れなくなるほど忙しくなりそうなことはやらない。

・成功確率が50%以下になるようなことはやらない。

・人付き合いでも最終的に成果が期待できないことはやらない。

 

やらないことを明確にしておくほうが結果を出しやすくなります。なぜなら、「思考と行動をやりたいことに絞れる」、「余計な問題を初めから囲い込まない」というメリットがあるからです。

 

やりたくないことで問題が生じれば、それはすべて厄介事です。そうであるならば問題が発生する前に、問題を起こす要素をできるだけ多く排除したほうがよいでしょう。それにより、よりやりたいことに集中することができます。

 

「戦略とは何をやらないかを決めることである」マイケル・ポーター

 

独立するとどうしても金を稼ぐために、本当はやりたくないことでも手を出してしまいがちです。私も以前、指導を仰いだ中小企業診断士の先生に、「やりたくないことをやるのであれば、どこかに就職すればよい」と言われたことがあります。自戒をふくめ、自分の行動原理を明確にすることが望まれます。

 

【参考】

『小さな会社で大きく稼ぐ! 最強のビジネスモデル』中村裕昭著 つた書房

起業家の条件③

事業を発展させていくためには、次のステップを考える必要があります。

 

  事業の究極の目標を設定する。

これは人生の目標を設定することと同じです。

  戦略的目標を設定する

  組織戦略を考える

  マネジメント戦略を考える

  人材戦略を考える

  マーケティング戦略を考える

  システム戦略を考える

 

人生を事業に奉仕してしまわない、つまり事業を続けるために人生を捧げてしまわないためには、自分がすべてやらずに済むように事業をシステム化することが求められます。

スモールビジネスのコンサルタントであるマイケル・E・ガーバーは、そのために次のような質問を自分に問いかけるように薦めています。

 

・どうすれば他の人に任せても、事業が成長するだろうか?

・どうすれば自分が現場にいなくても、従業員は働いてくれるだろうか?

・どうすれば事業をシステム化できるだろうか?システム化された事業では、5千箇所に店を出すとしても、1箇所目と同じことを繰り返すだけで、スムースに出店できるはずである。

・どうすれば自分の時間を確保しながら、事業を運営できるだろうか?

・どうすればやらなければならない仕事に追われることなく、やりたい仕事に時間をあてることができるだろうか?

 

【参考】

『はじめの一歩を踏み出そう』マイケル・E. ガーバー著 世界文化社

 

起業家の条件②

スモールビジネスのコンサルタントであるマイケル・E・ガーバーは、次のように語っています。

 

「あなたの人生の目的は、事業という生き物に奉仕することではない。反対に、事業という生き物は、あなたの人生に奉仕するはずである。つまり、自分のためにお金を生み出してくれたり、人生の目標のために役立ってくれたりするような事業をつくらなければならない」『はじめの一歩を踏み出そう』マイケル・E. ガーバー著 世界文化社

 

しかしながら、往々にして人生を事業に奉仕してしまう、つまり事業を続けるために人生を捧げてしまうことが多く見られます。稼がないと食べていけないというわけです。それなら、起業などせずどこかに就職すればよいのでは?と思ってしまうことがあります。

 

そうならないためにも、起業する人は、あらかじめ起業家と職人の違いを明確にする必要があります。

 

・起業家は「事業が成功するためにはどうすればよいか?」を考え、職人は「何の仕事をするべきか?」を考える。

・起業家にとって、会社とは顧客に価値を提供する場所である。その結果、利益がもたらされる。職人にとって、会社とは自己満足のために好きな仕事をする場所である。その結果として、収入がもたらされる。

・起業家は、最初に会社の将来像を確立した上で、それに近づくために、現状を変えようとする。一方で職人は、不確実な将来に不安を抱きながらも、現状が維持されることをただ願うばかりである。

・起業家は、まず事業の全体像を考えてから、それを構成する部品を考える。しかし、職人は、事業を構成する部品を考えることから始まり、最後に全体像が作られる。

・起業家は全体を見渡すような視点をもっているが、職人の視点は細部にこだわりがちである。

・起業家は自分の描く将来像から逆算して現在の姿を決めるが、職人は現在の自分を基準に将来の自分の姿を決めてしまう。

 

優れた事業をつくり、成長させるためには、起業家の視点が必要であり、それが職人の視点とは正反対なのです。

 

【参考】

『はじめの一歩を踏み出そう』マイケル・E. ガーバー著 世界文化社

起業家の条件①

企業の人材は、大まかに言えば次の3つの人格から成り立ちます。

 

〇起業家

ビジョンを描き、経営戦略を定め、それにメンバーを巻き込んでいく。

〇マネージャー

戦略を実行するために計画を立て、その進捗を管理する。

〇職人

それぞれの專門性を発揮して作業を行う。実際に手を動かして何かを作り上げる。

 

1人~3人程度のスモールビジネスの経営者には、この3つの人格の全てが求められます。中小企業診断士として活動していると、多くの経営者・個人事業主の方とお会いしますが、3つの人格のうちどれが強いかは人それぞれです。ただ、個人的な印象で言うと、やはり3つめの「職人」的な性格が強い方が圧倒的に多いような気がします。自らの専門性を活かしてやりたいことをやるというタイプです。

 

3つの人格のうち、主導権を握らなければいけないのは、当然ながら「起業家」です。しかしながら、「職人」的な人格が主導権を握ってしまうことが多いとなると、問題がおきます。長期的な展望がないままに、ただ与えられた仕事をこなすだけ(仕事がなければヒマなだけ)となってしまうからです。

 

事業を成長させるためには、長期的なビジョンや戦略が必要となりますが、与えられた仕事をこなすのに精一杯で、やがてビジョンなど忘れ、戦略も考えなくなることはよく見られます(これを計画におけるグレシャムの法則といいます)。こうなると現状の繰り返しで事態は好転せず、疲労感が高まるだけといったことになりかねません。

 

 

【参考】

『はじめの一歩を踏み出そう』マイケル・E. ガーバー著 世界文化社

 

両利きの経営②

前回、環境の不確実性が高い状況では、両利きの経営(既存の分野を深堀しつつ、同時に新しい分野を探索する)が求められ、次の3つの能力が必要とされるということを触れました。

 

  既存事業を深堀する能力

  事業機会を探索する能力

  以上の異なる能力を併存させる能力

 

しかしながら、これは言うに易し行うに難しです。既存事業のメンバーは自分たちの事業のやり方に固執しますし、当面は自分たちには関係のない分野に目を向けようとはしません。また、新たな事業分野は既存事業を破壊する(破壊的技術)になる可能性もあります。よって、既存事業のメンバーが、既存事業を深堀するのと、事業機会を探索するのを同時に両立させることはまず無理と考えられます。

 

そこで、考えられるのが、「既存事業部門」と「新たな事業機会を探索する部門」とを分けるという手段です。しかしながら、単に部門を分けるという考え方(出島方式)は避けたほうがよいでしょう。なぜなら、せっかく探索部門が新たな事業機会を見つけても、既存事業のサポートを受けられず、孤立してしまうからです。

 両利きの経営

両利きの経営は、既存の会社の資産や組織能力を活用できそうな新しい成長領域を探る手法です。よって、同じ企業の下で併存できる必要があります。

 

両利きの経営を行うには、次の4つが必須になります。

・組織構造が深堀りと探索を自律的に行う事業ユニットに分かれている。(組織構造)

・探索側が既存側の資産や能力をレバレッジ(活用)できるよう、特定部分で統合されている。(組織デザイン)。

・既存側と探索側をつなぐ大きなビジョン(存在目的)と明確な戦略意図が存在している。(存在目的・戦略意図)

・既存側と探索側の間で発生するテンションやコンフリクトを自ら解決するリーダーが存在している。(リーダーシップ)

 

結局は経営者の強い決意と取り組みの全面的な支援というリーダーシップが鍵となります。

 

【参考】

『両利きの経営』チャールズ・A. オライリー、マイケル・L. タッシュマン著 東洋経済新報社

『両利きの組織をつくる』加藤雅則著 英治出版

両利きの経営①

■強みに特化するという発想では環境変化に対応できない

 

1990年代にベストセラーとなった「コア・コンピタンス経営」以来、自社の強みとなる中核的な経営能力(コア・ケイパビリティ)を深堀して、それを活かした事業を展開することが企業の成長につながるという内部資源重視の考え方が一般的となりました。特に日本の製造業は、独自のコア・ケイパビリティを保有しているケースが多く、内部資源重視の考え方は好意的に捉えられた傾向があります。

 

しかしながら、技術変化など環境の不確実性が高まると、単なる自社のコア・ケイパビリティを軸にした経営は限界を迎えることになります。強みと思われていた経営能力が、環境変化によって無効化してしまうからです。それは日本の大手エレクトロニクスメーカーの凋落にも見て取ることができます。

 

 

■両利きの経営とは

 

このような背景から、両利きの経営が求められるようになりました。これは、「既存の分野を深堀しつつ、同時に新しい分野を探索する」というものです。両利きの経営には、次の3つの能力が必要とされます。

 

  既存事業を深堀する能力

  事業機会を探索する能力

  以上の異なる能力を併存させる能力

 

以前より、組織学習論において、組織の探索モードには「問題主導型探索」と「スラック探索」があることが論じられてきました。

 

簡単に言えば、問題主導型探索とは、目の前に既にある課題や問題を解決するための情報探索・組織学習行動です。課題や問題が解決された時点で情報探索は終わります。これは、平常時に行われる改善活動(低次学習)に相当します。

 

一方、スラック探索は、試行錯誤をし続けながら、新たな探索をし続ける終わりのない学習活動です。このような探索活動は組織にある程度の余裕や遊び(スラック)がないと行われません。

 

この2つの探索モードを併存させることが求められるのです。

 

【参考】

『両利きの経営』チャールズ・A. オライリー、マイケル・L. タッシュマン著 東洋経済新報社

『両利きの組織をつくる』加藤雅則著 英治出版

『組織論』桑田耕太郎・田尾雅夫著 有斐閣

ブルーオーシャン戦略を振り返る②

戦略キャンパス(価値曲線)を描き、自社が強化すべき提供価値を検討する際のツールとして、CSポートフォリオ分析というものがあります。

 

まず自社および競合他社の顧客に対し、調査を実施します。調査票の質問項目には、価値要素を並べます。そして、現状の満足度だけでなく、購入する際に重視する度合いを5段階で回答してもらいます。その結果をもとに、縦軸に満足度を、横軸に重要度をとったマトリクスに、各価値要素をプロットします。

CSポートフォリオ

重要度が高く顧客の満足度も高いものにフォーカスして、提供価値を考えることになります。重要度が低く満足度も低いものは切り捨てることになります。

 

【参考】

『事業戦略策定ガイドブック』坂本雅明著 同文舘出版

 

ブルーオーシャン戦略を振り返る①

前回のアイロボットの、空気清浄機能と撮影機能を捨てて、掃除機能(フロアーカバー率、ゴミ除去率)とメンテナンス不要の信頼性に特化するという戦略は、ブルーオーシャン戦略を想起させます。ブルーオーシャン戦略は以前も取り上げましたが、振り返ってみたいと思います。

 

<ブルーオーシャン戦略>

企業との競争によって血塗られた既存の事業領域(レッド・オーシャン)ではなく、従来存在しなかったまったく新しい市場(ブルー・オーシャン)を生み出すことで、新領域に事業を展開していく戦略。

新市場を創造することにより、他社と競合することなく事業を展開することが可能になる。

 

巷では、他社のいない新たな領域を開拓するということが強調されますが、実際のところ、そんなものはほとんどありません。たとえばブルーオーシャン戦略の成功例でよく出てくる、シルク・ドゥ・ソレイユやQBハウスを考えた場合、前者はやっぱりサーカス事業(エンターテインメント事業)の一種ですし、後者は床屋事業の一種です。

 

私はブルーオーシャン戦略のキモは、事業のメリハリだと考えています。同戦略では、次の方策を勧めています。

 

●業界では当たり前とされるどの要素を「取り除く」べきか?

●どの要素を業界標準以下へと「減らす」べきか?

●どの要素を業界標準より「増やす」べきか?

●業界でこれまで提供されていないどの要素を「付け加える」べきか?

 

そして、そのメリハリをつけるために、戦略キャンパス(価値曲線)というものを描きます。下の図は、QBハウスの例です。


ブルーオーシャン

<検討手順>

  価値要素を列挙する

  自社と競合企業の現状水準を描く

  補足的に競合・市場分析を実施する

  自社のあるべき価値曲線を描く

 

【参考】

『ブルー・オーシャン戦略』W・チャン・キム ()、レネ・モボルニュ ランダムハウス講談社

 







戦略とは何を捨てるかを決めること②

前回の答えです。

 

A

競争力のある企業は、何で秀でるべきかを選択しています。例えばダイソンの掃除機は吸引力の強さで勝負しています。また、ルンバは、掃除機能(フロアーカバー率、ゴミ除去率)とメンテナンス不要の信頼性を追求しています。より重要なことが、両者とも捨てるべきものを明確にしていることです。ダイソンの静音性が、他社製品よりも大きく劣っています。

 

またアイロボットのCEOは、日本の総代理店から出された空気清浄機能と撮影機能の搭載という提案を、すぐに却下しました、その理由は単純でし。1つめは、コストが上昇することです。2つめは、複雑になって故障率が高まることです。そうなると、メンテナンス不要が実現できなくなります。そして、3つめの理由は、余計な機能に開発のリソースが奪われ、本来機能が疎かになってしまうことです。

 

「戦略とは何を捨てるかを決めることである」という言葉があります。商品やサービスの開発では、総花的に満遍なく(中途半端に)やるのではなく、「売り」となる部分を作ることが求められます。

 

【参考】

『事業戦略策定ガイドブック』坂本雅明著 同文舘出版

戦略とは何を捨てるかを決めること①

次の問題を考えてみてください。

 

Q:ルンバのケース

 自動で掃除をしてくれるロボット掃除機の先駆けとなったのが、アイロボットのルンバです。同社は以前、日本の総代理店からこのような提案をされたそうです。「日本の強豪商品には空気清浄機能や撮影機能がついているものがある、ルンバにも搭載したほうがようのでは?」この提案に対し、アイロボットのCEOは何と答えたでしょうか?またなぜ総答えたのでしょうか?

 

【参考】

『事業戦略策定ガイドブック』坂本雅明著 同文舘出版

 

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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