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戦略、戦略と言うけれど…④

前回の話(戦略、戦略と言うけれど…③)には、後日談があります。
ルメルトはローガンにどのようなアドバイスをするのでしょうか。数日後、再びローガンのオフィスに訪れたルメルトは、次のように切り出します(長いので短縮・加工しています)。


先日見せてもらった戦略プランはとても野心的だが、あれは戦略ではない。
私にはあれが有効とは思えないし、経営チームがあれに沿って行動を起こせるとも思えない。

私からアドバイスしたいのは、まず会社にとって最も有望な機会は何かを見つけることだ。機会を発見するためには、少人数のチームを編成し、1ヶ月ほど時間をかけて調査するといいだろう。

会社のサービスの買い手は誰なのか競合相手は誰で、どんな強みを持っているのか、どんな新しいサービスが可能か、開拓可能な見込み客は誰か、そういうことを調べるんだ。そこに飛躍のヒントが隠されているかもしれない。  

もし君が望むなら、このプロセスをお手伝いすることもできるし、調査結果を検討するに当ってアドバイスをすることもできる。こうすれば、1つか2つの最も魅力的な機会やブレークスルーにエネルギーを投入する戦略ができあがるはずだ。

今の君の方針では、モチベーションだけが頼りということになる。素直に言って、そのやり方は褒められない。ビジネスの競争は力と意志だけではどうにもならないからだ。モノを言うのは洞察力や差異化を図る能力だ。

ローガンは礼を言い、1週間後に別のコンサルタントを雇ったと連絡してきた。彼の下で、ビジョニングというエクソサイズをしているそうだ。望ましい将来のイメージを思い描くことであるらしい。「この会社はどれほど大きくなれるでしょうか」とコンサルタントが尋ねる。そして「もっと大きく」「もっともっと大きく」と要求する。

ローガンは喜んでいる。私も別の仕事ができるので喜んでいる。

(出典:「良い戦略、悪い戦略」リチャード・P・ルメルト著 日本経済新聞出版社)
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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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