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「モレなく、ダブりない」ためのフレームワーク(MECE)

前回のフェルミ推定では、全体をいくつかの因数に分解することについて触れました。これはロジカルシンキングでは、MECE(ミッシーまたはミーシー)という名前で広く紹介されています。MECEとは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive(モレなく、ダブりなく)の略のことです。


■ピラミッド・ストラクチャー

ロジカルシンキングでは、次のようなピラミッド・ストラクチャーによる論理構成を採用します。
ピラミッド原理
結論(第1層)に対しその直接的根拠を第2層で示し、さらに第2層の根拠を第3層で示します。その際の根拠の切り口は「モレなくダブリなく」示すことが求められます。下位層から上位層に向けては「So What?(だから)」、上位層から下位層に向けては「Why So?(なぜなら)」で論理が展開されます。


■「モレなくダブリなく」のためには

直感で切り口を設定してしまうと「モレ」あるいは「ダブリ」が生じてしまいます。たとえば30代以下の女性ターゲット層を「10代・20代・30代・主婦・学生」と分けてしまうといったパターンです。10代から30代の主婦や学生は存在しますから、ダブリの例ということになります。

これは職業と年齢という2つの切り口を用いてしまったことに原因があります。MECEに沿って全体を分ける場合には、全体をきちんと定義してモレがないこと、違う切り口を混ぜないことがルールです。


■MECEのための切り口

有難いことにモレなくダブリない切り口には、いくつかの雛形があります。

①対立概念型
例)賛成・反対、質・量

②数直線型
例)高中低、短期・中期・長期、○○以上/以下

③プロセス型(順序型)
例)バリューチェーン、サプライチェーン、マネジメントサイクル(計画・実行・統制)、生産工程(設計・調達・作業)、AIDMA(注意・興味・関心・欲求・行動)、起承転結

④単純分類型(並列型)
例)都道府県(地域)、産業分類、生物学分類、年齢別、固定費・変動費

⑤異視点型
例)3C、SWOT、PEST、QCD、マーケティング・ミックス(4P)、心技体

⑥変数型
例)利益を売上とコストに分解する、売上高を「数量×価格」に分解する、ROEを「売上高利益率×総資本回転率×財務レバレッジ」に分解する。

頭の中に入れておくと、プレゼンテーションの場では便利でしょう。

【参考】
『地頭力を鍛える』細谷功著 東洋経済新報社
『改訂3版 グロービスMBAクリティカル・シンキング』グロービス経営大学院著 ダイヤモンド社
『ロジカルシンキング』照屋華子・岡田恵子著 東洋経済新報社
『入門 考える技術・書く技術』山崎康司著 ダイヤモンド社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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