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ブレイン・ストーミングでよいアイデアは生まれるのか?②

オズボーンのルール(批判厳禁、自由奔放、質より量、アイデアの結合)どおりにブレイン・ストーミング(仮にオリジナル・ブレイン・ストーミング)を行っても際立って独創的かつ斬新なアイデアは出てこないことが、研究により徐々に明らかになってきました。その理由は、次の3つとされています。


(1)生産性の阻害

グループのメンバーは、他のメンバーのアイデアに注意深く耳を傾けなければならない。よって、それに気を取られ、自分自身のアイデアに集中できない。グループのメンバーが多いほど、この傾向は強まる。

またグループの場合、提示されるアイデアは、メンバー間の議論の過程(アイデアの結合)で、いくつかの特定のカテゴリーに偏りがちである。話題の固定化が起こり、同じ話題が延々と続くようになる。


(2)社会的抑制

グループメンバーが、他のメンバーの目を気にしてアイデアをしまいこんでしまう。特に話題が議論を呼びそうなものである、グループ内にその道の権威や専門家、上司がいるとその傾向が強くなる。


(3)社会的怠惰

結果責任はグループ全員に分散されるので、1人1人はさほど真剣に議論しなくなる。

 

またオズボーンのルールの中には、「質より量」とありますが、本当にそうでしょうか?確かに最終的な質を上げるためにはある程度選択肢はあったほうがようでしょう。ただし結局は「質」が優先されるのは当然でしょう。また「無批判(単に「いいね!」の連発)」で本当に上手くいくのでしょうか?

ある研究によれば、批判を禁止したオリジナル・ブレイン・ストーミングと、質の高いアイデアを出すよう強く求めた(その結果、議論の過程で批判が生じる)ブレイン・ストーミングを比較すると、アイデア自体の数は前者が2倍多いものの、そのうち高い評価を得たアイデアは同数だったといいます。つまりオリジナル・ブレイン・ストーミングでは、単にガラクタが多くなっただけということです。

では、ブレイン・ストーミングは本当に効果がないのでしょうか?ブレイン・ストーミングを上手くやる工夫はないのでしょうか?これについては、回を改めて考えたいと思います。


【参考】
「凡才の集団は孤高の天才に勝る」キース・ソーヤー著 ダイヤモンド社
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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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