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ビジネスモデル⑧(顧客価値を考えるヒント3:顧客の不都合を取り去る)

前回は、顧客価値を消費者の一連の活動から考えるということを取り上げました。
売り手側としては、この一連の活動の中で消費者がつまずいている点を解消するという価値を提供することができます。その際には、3つの「不」を取り去るという観点を持っておくとよいでしょう。


■使用上の「不便」を取り去る

「使いやすさ」「気軽さ」「頼みやすさ」「わかりやすさ」など、「にくさ」を「やすさ」に変えるということです。

例えば、アマゾンは書籍の購入にあたり、書店に行って在庫があることを確認し購入して持って帰るという手間を、ネット注文・即日配送という形で軽減しています。またレコメンデーション機能は買いやすさを提供しているとも言えます。

スタッフのアドバイス、オススメの提示なども「やすさ」の提供と言えるでしょう。


■やりすぎから「不必要」を取り去る

顧客にとって必要な価値の提供にしぼるということです。これは「使いやすさ」に関連します。

商品・サービスは、他社との競争の結果、過剰機能化しがちです。一般的な使用では不必要なスペックやオプションを盛り込みがちで、かえって使いにくさが目立ったり、(余計なコストが反映された分)価格が高すぎてしまったりといったことがありえます。

この場合、商品やサービスのパッケージをアンバンドリング(分解)して、必要な価値の提供にしぼることで、「使いやすさ」を提供しつつ価格を抑えるという価値を提供することができます。

例えば、QBハウス、シンプル携帯電話、立ち飲み屋などが、「不必要」を取り去ったケースでしょう。


■ガッカリ感とも言うべき「不確実性」を取り去る

顧客が購入する前に感じる「購入後の後悔」を解消するということです。購入には何らかの不確実性が伴いますが、それが実際の購入を躊躇させます。この不確実性を取り除くことで購入へと結びつけるのです。

特にサービスの場合、製品と異なり、事前に実物を確認してみることができませんから、不確実性の軽減が大きな課題となります。

また消費者は購入後に何らかの不満(後悔)を感じやすいと言われています。たとえば「やっぱりあっちの製品のほうがよかったかな」とか「もう少し様子を見たほうがよかったな」とかいったことです。

この不満が解消できないと、悪いクチコミとして広がる可能性があります。悪いクチコミは良いクチコミの3倍早く(広く)広まると言われていますので放置するわけにはいきません。

手段としては、返品自由、価値保証(成果課金)、従量料金制、お試し利用などが考えられます。


【参考】
『ビジネスモデルのグランドデザイン』川上昌直著 中央経済社
『そのビジネスから「儲け」を生み出す 9つの質問』川上昌直著 日経BP社
『これから伸びる人の必修科目「ビジネスモデル」のきほん』川上昌直著 翔泳社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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