fc2ブログ

ビジネスモデル⑬(利益設計4:「何で儲ける?」のヒント)

しばらくご無沙汰してしまいましたが、ビジネスモデルの話を再開します。
利益設計のポイントは、「誰から儲ける?」「何で儲ける?」「どうやって儲ける?」の3点ですが、今回は「何で儲ける?」について考えてみます。


■「すべての商品で儲ける」は正しいか?

売り手は、ともすると「すべての商品・サービスで儲ける」ことを考えがちです。また、「儲かる商品は取り扱いを増やし、儲からない商品は取り扱いをやめる(縮小する)」ということは、ビジネス理論でもよく言われることです。

ですが、これは必ずしも適当ではありません。あえて「儲ける商品」と「儲けない商品」を分け、「儲けない商品」で「儲ける商品」に誘導するということも有効だからです。

たとえば、次のような例があります。

商品ミックス(儲ける商品と儲けない商品)

「儲ける商品」と「儲けない商品」を分けるというビジネスモデルは、通称「ジレット・モデル」と言われます。剃刀メーカーのジレットが、剃刀本体を安くして消耗品である替刃で儲けるという販売スタイルを取り入れたことが嚆矢だからです。


■ジレット・モデルが有効な場合

ジレット・モデルは、本体と消耗品(あるいはオプション)という組み合わせで使用される場合や、エントリーモデルから上位モデルへのステップアップが可能な場合に有効です。

本体と消耗品(あるいはオプション)という組み合わせの場合を考えてみます。売り手としては、まずはハード本体を買ってもらわなければ、ユーザーとのお付き合いは始まりません。ジレット・モデルは、まずは敷居を下げてユーザーとのお付き合いを始めて囲い込み、その後のお付き合いでゆっくり回収していくというモデルです。

もちろんいくら安くても本体が魅力的でないと客は寄ってきません。よって、あえて魅力的な商品・サービスを思い切った価格に下げ、呼び込みの材料とするのです。

よく売れ残った商品(=魅力のない商品)を特典として無料にするケースがありますが、どうせ魅力がないのですから、呼び込み効果はあまり期待できないでしょう。そうであるなら、呼び込み用ではなく、上得意客に粗品として渡すほうがはるかに喜ばれ、有効なはずです。

ただ商品やサービスをラインナップして、どうやってそれぞれを売るのかではなく、利益設計を考えてメリハリをつけ、全体での利益を最大化することを考えてみることが大事です。


【参考】
『儲ける仕組みをつくるフレームワークの教科書』川上昌直著
『ビジネスモデル全史』三谷宏治著 ディスカヴァー・トゥエンティワン




スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR