fc2ブログ

発想のための観点④(類比法)

■創造性とは異なる分野からの応用

創造性といってもゼロから創造することは不可能です。創造とは何らかの模倣と考えてよいでしょう。ただし同じ分野ではなく、なるべく異なる分野からの応用が世の中で言うところの創造性だと思います。

アップルのマッキントッシュのユーザーインターフェース・OS・マウスは、スティーブ・ジョブズらがゼロックスのパロアルト研究所で見学したコンピュータ技術がベースとなっていますし、マックのデスクトップ・パブリッシング(DTP)はスティーブ・ジョブズが大学で受講していたカリグラフィーがヒントとなっています。

「創造的な人は、どうやってそれをやったのかと聞かれると、ちょっと後ろめたい気持ちになる。実は何をやったわけでもなく、ただ何かに目を留めただけなのだ・・・さまざまな経験を結びつけて、新しいものを生み出すことができたのだ。」
スティーブ・ジョブズ


■異なるものと比べる類比法

一見すると関連がなさそうなものと比べるための方法として、類比法というものがあります。これは異なるものと比べる、異なる視点で見ることで異分野のものを応用しようというものです。

類比法では次の3つのアナロジーを用います。

①直接的類比
似たものを探し出して、それをヒントにアイデアを発想する。
②擬人的類比
自分がその要素となりきって、その視点から発想する。
③象徴的類比
問題を抽象化して、シンボリックな視点から幅広く発想する。



■生物を模倣する

3つの中で最も発想しやすいのは直接的類比でしょう。ビジネスモデルや業務プロセスを考える際には、同業他社ではなく、異業種の企業のそれを応用するといったベンチマークが行われます。

また製品のアイデアについては、生物や人体を類比対象とする場合があります。生物の生態を模倣した技術をバイオミミクリー(生物模倣技術)といい、次のような例があります。

・新幹線500系
 先頭車両のデザイン←カワセミのくちばし
 パンタグラフ←フクロウの羽

・洗濯機の回転盤←イルカの背びれ

・マジックテープ←ごぼうの実

・競泳水着←サメの肌

・接着テープ←ヤモリの足

・トヨタの超省エネエンジン←アネハヅルの血流

製品に限らず、組織を考える際にも人体や魚の群れなどにヒントを得ることができます。京セラのアメーバ組織もそのような例と言えるかもしれません。


【参考】
『イノベーションのDNA』クレイトン・クリステンセンほか著 翔泳社
『全思考法カタログ』三谷宏治著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
※ (at) は @ に置き換えて下さい
(お急ぎの場合は携帯電話までご連絡ください)

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR