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価値創造のための交渉の準備

交渉にあたっては、できるだけ価値を大きくすることが望まれます。そのためには価格以外の目標をできるだけ多く設定することが求められます。

 

■見返りの意味を明確にする

 

交渉にあたっては、予め目標を設定すべきであることはこれまで述べたとおりです。目標は1つだけではありません。売買金額以外にも次のようなことが考えられます。

 

・納期

・支払条件

・品質

・契約期間

・再交渉権規定

・仲裁条項

・独占契約

・サービスサポートのレベル

・保証

・将来の取引

 

 

■価値創造の準備戦略

 

前回まで述べてきたように、交渉の準備の際には、予めZOPA(交渉可能範囲)や留保価値(最低条件)、BATNA(交渉不成立の場合の選択肢)を準備しておくことが必要です。今回は、それ以外で必要なことを挙げておきます。

 

  自分の複数の利害を把握する

先に述べたように、交渉の目標は価格以外にもあります。できるだけ目標を多く持っておいたほうが、実り高い結果になることは言うまでもないでしょう。また、交渉では譲歩が付き物ですから、交渉の柔軟性を確保するためにも目標は多いに越したことはありません。例えば、「価格では譲歩するが、支払条件や契約期間では譲歩してもらう」といった駆け引きが可能になります。

 

  採点システムを作る

複数の交渉目標を優先順位に応じて加点して、トータルの目標水準を設定します。たとえば持ち点を100点として、相対的な重要度に応じて目標ごとに点数を割り振ったりします。

 

  包括的な留保価値を計算する

②の上で、交渉全体の最低条件を設定します。たとえば価格目標は大きく目標を下回っても、他の目標が十分満足がいく水準であれば交渉をまとめたほうがよいでしょう。交渉全体の留保価値を計算しておくことで条件の交換が可能となり、柔軟な交渉が可能となります。

 

  相手の複数の利害を把握する

相手の複数の目標を把握できれば、こちらからも条件提示がしやすくなり、実りある成果が得られます。たとえばこちらにとっては重要だが相手にとっては重要ではない部分で大きく譲ってもらい、こちらにとっては重要ではないが相手にとっては重要な部分は譲るというような交換が可能になります。

 

 

【参考】

「交渉の達人」ディーパック・マルホトラ、マックス・H・ベイザーマン著 日本経済新聞社

 

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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