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日本が財政破綻する確率は?①

ポスト安倍と呼ばれる石破・岸田・麻生各氏、自民党の期待の星とされる小泉進次郎氏、民進党の前原代表は、すべて消費増税派であり、金融緩和に消極的な人も多いです。主だった財政・金融拡張派は安倍首相と菅官房長官くらいなものでしょう。つまり安倍政権以降誰が首相になっても緊縮に転じ、私は1年くらいのタイムスパンを置いて景気が暗転する可能性が高いと考えています。なにせ景気対策はやらず逆に増税をするのですから。

このブログでも海外の著名な経済学者、たとえばクリストファー・シムズ、ポール・クルーグマン、ジョセフ・スティグリッツといったノーベル賞受賞者やベン・バーナンキ前FRB議長などは、来日するたびに日本の財政問題は大したことがなく、消費増税ではなく、財政出動すべきだと主張していることを紹介してきました。

今回は、「マーケットは日本の財政問題をどう考えているのか」見ていきましょう。

 

 

■財政問題が深刻化すれば金利は上がるはず

 

財政問題は、国債の金利の暴騰という形で現れます。債券の発行側から見れば、金利は資金調達のコストです。日本の財政問題が深刻化すれば国債の金利が下がっていき、逆なら上がって行きます。

 

たとえば仮に満期まで持っていれば1000円で買い戻してくれる国債があったとし、その価格が現在800円だったとします。この場合、国債の金利(収益率)は、「(1000円-800円)÷800円」で25%です。ここで財政問題が深刻化すると元本の返済の可能性が低くなりますから、その国債の人気は低下するので国債の需要が減り、仮に価格が700円になったとしたら国債の金利は「(1000円-700円)÷700円」で約43%に高騰します。

 

 

■下がりっぱなしの国債の金利

 

では、日本国債の金利の推移を見てみます。代表的な国債である10年もの国債の金利は次のとおりです(単位%)。

 

1989年12月29日(日経平均最高値を記録)5.616

1997年4月1日(消費税5%引き上げ)2.456

2005年8月8日(郵政解散)1.402

2008年1028日(リーマンショックにより日経平均が26年振りの最安値)1.525

2011311日(東日本大震災)1.247

2013年1月30日(量的金融緩和前)0.787

2014年10月30日(追加金融緩和直前)0.475

2016年1月28日(マイナス金利導入直前)0.224

2016年37日(マイナス金利導入後)-0.052

2017年8月31日0.008

 

短期的に上昇することもありますが、トレンド的には下がりっぱなしです。ちなみにマイナス金利導入でマイナスになった金利がプラスに転じたのは20161115日以降で、日銀が同年9月の金融政策決定会合で導入を決定したいわゆるイールドカーブ・コントロール(10年物国債の金利がおおむねゼロ%程度で推移するように誘導する)の結果です。

 

バブル崩壊以降、民間の資金需要がなく、金融機関の資金が国債に向かい国債需要が高まったことが大きな理由ですが、それでも財政危機で紙切れとなるかもしれない国債に投資するはずはないのではないでしょうか。要はマスコミなどが騒いでいるほどマーケット関係者は日本が財政危機であるとは考えていないと言えます。

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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