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あなたの直感は?④

次のケースを考えてみてください。

Q1:
P子さんのプロフィールは次のとおりです。

 ・独身で1人暮らし。
 ・内気な性格
 ・小さいころから読書が大好き。

 さて、P子さんの職業は次のうち、どれでしょうか?

 A:販売店員
 B:図書館司書


思わずBを選んでしまいそうですが、Aの可能性のほうが圧倒的に大きいです。現在、女性販売員は約210万人存在するのに対し、図書館司書は男女合計でも8千人程度しかいません。

前回同様、あらかじめ抱いていた仮説や先入観の強さを物語っています。こちらは代表性ヒューリスティック(特定のカテゴリーに典型的と思われる事項の確率を過大に評価しやすい意思決定プロセス)の例です。要は「○○だから△△だ」といったようなステレオタイプ的なイメージを過大に評価してしまうということですね。

基準比率の錯誤(物事の基本的な母集団の大きさを無視し、印象で判断してしまうこと)の例とも言われます。

もう1つ例を取り上げましょう。


Q2
Bさんは掃除機を買おうと思っています。知人に意見を聞いて回ったところ、X社の掃除機はすぐに壊れるという声が多く集まりました。一方で、Y社の掃除機についての悪評判はあまり聞かれませんでした。そこでBさんはY社の掃除機を買うことにしました。これは妥当な結論でしょうか?


こちらもありがちなケースですが、必ずしも妥当とは言えません。仮に市場全体のX社の製品のシェアが圧倒的に高く、Y社はほとんどないとします。この場合、X社の製品の不良率がどんなに低くても、一定数の不良品は出てしまいます。一方、Y社の製品はほとんど普及していないので、そもそも不良品の数も少なく、悪い評判自体出てこないわけです。支持されている(普及している)モノほど、必然的に悪評も多くなるというのはよく見られるケースですね。

 直感を過大評価していないかを考える際には、まず確率的にどうか?を考え、データがないか調べてみることが重要です。


【参考】
「意思決定のマネジメント」長瀬勝彦著 東洋経済新報社
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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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