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大震災の経済学②

前回、震災の復興資金を増税で賄うことは、不況に追い打ちをかけることであり、経済学的にはありえないということを取り上げました。復興資金は増税ではなく国債でまかなうべきなのです。

 

■復興資金は国債でまかなうのが世界常識

 

国債の発行というと、「将来世代につけを回すのか!」という批判があります。それは現在、国債を発行するとその償還時期は将来であり、償還の財源は将来世代の税収によって賄われることになるからです。

 

しかしながら将来の国民の資産となるものへの投資を、現在、国債を発行することで賄うのであれば、問題はありません。これが建設国債の発行が容認される理由です。震災の復旧や防災対策も建設国債と同様ですから、将来世代のためでもあり、国債の発行で賄われるべきなのです。

 

そして、復興の費用は、やがて人々の所得の増加をつうじて税収という形で回収されていきます。

 

さらに確率論からも国債の発行が望ましいといえます。大震災といった50年に一度とか100年に一度という確率ですから、その復旧費用は50年、100年といったスパンで賄うべきです。つまり50年債や100年債の発行です。

 

 

■借金は絶対的に悪なのか?

 

「国の借金」というとメディアでも「絶対的にいかん!」というのが決まり文句です。おそらくそうした方々は、家や車もすべて現金一括払いで買うことができるのでしょう。

 

よく国の債務を個人の借金の場合と同じと考える人がいますが、それは誤りです。むしろ企業財務に例えるべきです。

 

たとえば将来の投資を怠り、せっせと出費をけちって現金を溜め込むことが正しいかということです。このような企業は投資家からは冷ややかな目でみられることが多いのではないでしょうか。

 

むしろ借金をして将来に向けての投資を行っている企業のほうがよほど健全でしょう。国についてもまったく同じなのです。

 

 

【参考】

『「復興増税」亡国論』田中秀臣、上念司著 宝島社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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