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ポーターの5フォースモデルは使えるか?①

ポーターの5フォースモデルとは、業界構造の分析、すなわち「この業界は儲かるのか?」を検証するためのフレームワークです。経営戦略論ではお馴染みの存在で、経営戦略のテキストではほぼ100%載っていますからご存知の方も多いと思います。

今回は概略を紹介し、次回、このモデルの致命的ともいえる問題点について触れたいと思います。

 

■5フォースモデルの概略

 

ポーターによれば、業界の収益性(儲かるかどうか)の要因は、次の5つであり、それぞれの圧力が強いとその業界は儲からない(逆に弱いと儲かる)ことになります

5フォースpng   競争業者間の敵対関係

何らかの形で同業者間の競争が激しいと価格競争になりがちで業界企業全体が儲からなくなります。

 

  新規参入企業の脅威

他の業界や進行企業がすぐに業界に参入できるようなら、競争状態が加熱するので、業界企業は儲からなくなります。

 

  代替品の脅威

代替品とは、同じ機能を持つ別の財(製品・サービス)という意味です。固定電話に対する携帯電話、CDに対する音楽配信サービス、デジカメに対するスマホなどが典型的な代替関係です。代替品が登場すれば、そちらに需要が奪われ、業界企業は儲からなくなります。

 

  売り手の交渉力

業界企業に部材やサービスなどを供給する業者の力が強いと、業界企業は儲からなくなります。たとえばパソコンメーカーとマイクロソフト・インテルなどの関係が挙げられます。

 

  買い手の交渉力

買い手とは、ある業界の企業が製品を販売する顧客のことです。買い手の交渉力が強い場合、業界に属する企業の収益性は低くなります。たとえば食品メーカーに対する大手流通チェーンの関係です。

 

 

■5フォースモデルの前提と結論

 

ポーターの5フォースモデルの前提にあるのは、「利益の総額はおおよそ決まっており、より多くを奪わなければ儲からない」「プレイヤー間の分配で利益が決まる」ということです。これはゼロサム型のモデル(合計するとゼロになること。一方の利益が他方の損失になること。)といえます。

 

5フォースモデルから導き出される結論は、個々の業界企業としては、この5つの圧力への対抗力を養うことが重要であり、そのためには差別化と低コスト化の2つを選択することになります。


【参考】

『競争の戦略』M.E. ポーター著 ダイヤモンド社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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