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プラットフォームビジネス⑤(従来のビジネスシステムとの違い)

今回はプラットフォームビジネスの特徴であるエコシステムについて、従来型のビジネスシステムであるバリューチェーンと、プラットフォームの違いから見ていきます。

 

 

■ビジネスエコシステムとは?

 

エコシステムとは自然界の生態系という意味です。ビジネスエコシステム(事業生態系)とは、「複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み」と定義されます。

 

1990年代前半くらいから、シリコンバレーのスタートアップ企業が、他の企業との連携を図って事業を立ち上げ、成功を収めていく状況を説明するのにビジネスエコシステムという言葉が用いられるようになりました。

 

自社にとってエコシステムの選択は、自社の活動領域(ビジネスシステム)を決める問題です。事業の参加者としては、自社、補完企業(密なパートナーシップを結んでいるパートナー企業)、補完企業(自社と共存関係にはあるがパートナーシップを結んでいるわけではない)に分けられます。

 

 

バリューチェーン型とプラットフォーム型

 

ビジネスシステムの選択としては、大きく①バリューチェーン型(従来型)②プラットフォーム型の2つを検討することになります。

 

バリューチェーンとは、マイケル・ポーターが提唱したもので、高付加価値や低コストといった全体最適を図るための、購買物流、オペレーション(製造)、出荷物流、マーケティング・販売、サービスなどの業務活動の連結をいいます。

バリューチェーン 従来の考え方では、自社が付加価値の源泉を設計し、基本は自社で完結させるが、自社で不足する部分は外部業者に頼ることでバリューチェーンを最適化するというのが主流でした。外部業者の位置づけは、あくまで自社の協力業者(下請け)であり、バリューチェーンは自社と信頼のおける(自社がコントロールできる)限られた外部業者で完結させるという閉じられたものでした(クローズド・システム)。

 

一方、プラットフォームの考え方は、他社に補完製品を作ってもらうために、外部プレイヤーの参加を積極的に促し、かつやる気にさせるというものです(もちろん補完製品の品質管理は必要ですが)。オープンシステムということができます。

 バリューチェーンとプラットフォーム 


■エコシステムの選択はビジネスモデルによる

 

ビジネスシステムをバリューチェーン型にするかプラットフォーム型にするかは、自社のビジネスモデルによります。自社で事業環境をコントロールできる、あるいはコントロールしたいならバリューチェーンでよいし、自社単独では事業の立ち上がや優位性を確保できなければプラットフォーム型になります。

 

たとえばコピーメーカーはハード本体を安くして消耗品やメンテナンスで儲けようとしますが、この場合はハード本体・消耗品・メンテナンスをすべて自社内のバリューチェーンで完結させるほうが合理的です。

 

またネット上の情報サイトのように自社単独では魅力的なコンテンツを提供できない場合は、プラットフォーム型を採用し、幅広くプレイヤーを募る方がよいでしょう。

 

 

【参考】

『プラットフォームの教科書』根来龍之著 日経BP

 




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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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