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貿易赤字は悪か?②

貿易赤字を問題にするトランプ大統領は経済学に音痴だといわれますが、実はビジネスマンとして自由貿易の利益はわかっているはずで、その真のねらいは別にあるとも言われています。1つは中間選挙対策ですが、それとは別に中国への牽制ということを指摘する識者もいます。

 

 

■輸入はGDPの要因ではなく結果

 

もし仮にトランプ大統領が経済音痴だったとしても、日本人がそれを笑うことはできません。なぜなら、メディアの報道を見ても、「貿易赤字に転落した」というさも貿易赤字が悪いかのような表現をしているからです。はっきりいって、マスメディアの報道は貿易というものを理解していないと思います。

 

前回示したように、GDP(国内総生産)を需要面からみると、次のようになります。

 

YCIG+(EXIM)・・・①

 

よって、確かに輸入(IM)が増えるとGDPY)は減少します。しかしながら、輸入はGDPの要因というより結果です。GDPが増えれば輸入が増えるのであって、輸入が増えたからGDPが減少したという見方はできません。

 

 

ISバランス論

 

経済学ではISバランス論というものがあります。先の需要面から見たGDPの式を再掲します。

 

YCIG+(EXIM)・・・①

(※GDPY、輸入=IM、輸出=EX、消費=C、投資=I、政府支出=G

 

一方、分配面からみるとGDPは次のように示されます。

 

YCST・・・②

(※S=貯蓄、T=税金)

 

式と②式を等号で結び整理すると、次のようになります。

 

(S-I)-(GT)(EXIM)

 

つまり、(民間部門の貯蓄超過-政府の財政赤字)が経常収支の黒字に等しくなります。逆に経常収支が赤字ということは、投資Iが貯蓄Sよりも大きいか、政府支出Gが租税Tよりも大きい(財政赤字)ことになります。

 

やはり前回の内容と同様、国内と投資が活発であれば貿易赤字になるのです。

 

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
連絡先:rsb39362(at)nifty.com
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