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会議の生産性③(ノミナル集団法)

ダラダラしている会議は苦痛なのにそれを続けてしまうのは、なんとなく「みんなで話し合ったほうが良い」という思い込みがあるからではないでしょうか。

もちろんみんなで力を合わせることで個人では不足する部分をカバーすることができます。しかし、ただ単に「みんなで話していればよいアイデアが出る」というのは幻想にすぎません。

 

 

■ノミナル集団法とは?

 

意思決定の方法として、ノミナル集団法というものがあります。ノミナル集団法の典型的な手順は次のとおりです。

 

・7~10人がテーブルを囲んで座る。互いに顔を見ることができるが、会話はしない。

・各人が目の前の紙にアイデアを書きつける(1020分間)。

・その後に各人が書き付けたアイデアを1人ずつ発表していく。

・記録係がいて、それを全員に見えるように大きな紙に記入していく。

・しばらく参加者間で議論する。

・各アイデアの順位付けのための投票に移り、その集計結果をもって決定とする。

 

ノミナル集団法は、アイデア出しの段階では互いに干渉せず各自で行うというものです。研究成果によれば、ノミナル集団法のほうが、その場でみんなでアイデアを出し合って決めるよりも、意思決定の質が高いことが明らかになっています。

 

 

■ノミナル集団法のメリット

 

ノミナル集団法が優れている点は次のとおりです。

 

・他人がすぐそばにいること、静かなこと、作業している証があることが創造的な緊張感を刺激する。

・問題を要素分解しているときに、他者からの評価や込み入ったコメントに作業を妨げられることがない。

・ひとりで熟考する時間と機会が与えられ、また自分の考えを強制的に記録させられる。

・性格的に押しが強い人物によって集団の議論や生産性が支配されるのを避ける。

・考えが熟さないうちに1つの考えに凝り固まって他の案を探すのをやめてしまうのを防ぐ。

・誰もが集団の意思決定に影響を与えられるようにする。

・少数意見の形成とその表明を促進する。

・あらゆるアイデアが書き出させるため、互いに対立し両立しないアイデアが許容される。

・口頭の議論と異なり、文字にされると隠れた議題や隠れた政治的力学が現れにくい。

・集団作業を成功させようとする責任感が高まる。

・応分の仕事をしようとする負担感を全員に課す。

・話すよりも書くほうがコミットメントや達成感が高まる

 

 

会議の場ではなく、予め各自のアイデアをまとめておいてもらってもよいです。

 

 

【参考】

『意思決定のストラテジー』長瀬勝彦著 中央経済社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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