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情報の非対称性①

■情報の非対称性

 

自分と他人ではもっている情報の量が異なります。取引を行う際、商品等に関して当事者がもっている情報に当事者間で格差があることを、情報の非対称性といいます。典型例としては、中古車売買において、売り手(ディーラー)は買い手よりも、当然、売り物である中古車の状態について熟知しています。

 

情報の非対称性が存在すると、市場取引がうまく機能しなくなります。中古車ディーラーには、状態の悪い中古車を偽って高く売りつけようとするインセンティブがあります。しかしながら、消費者側も「もしかしたら自分は騙されるのではないか」という疑心暗鬼が生じますから、誰も中古車を買おうとしなくなります。中古車について悪いイメージが付くと、実は状態がよい中古車であっても、消費者側に疑心暗鬼があるので、誰も中古車を買おうとしなくなります。

 

つまり、情報の非対称性が存在すると、市場取引がなくなるおそれがあるのです。中古車ディーラー側は、どうせ状態がよい中古車でも、消費者は高い値段で買ってくれなくなるので、騙されても消費者側に痛手が少なく買ってくれる可能性がある状態が悪い中古車しか販売しなくなります。情報の非対称性が存在すると、質が悪いものしか出回らなくなることをレモン問題といいます。

 

 

■保険業界のレモン問題

 

中古車以外にレモン問題の典型例として挙げられるのは、保険業界です。保険会社はどの人が健康な人かは分かりません。よって、平均的な人を基準にして保険料を算定します。その平均的な保険料は、健康な人から見ると割高であり、健康でない人から見ると割安となります。

 

したがって、健康な人は契約しない一方、健康でない人は喜んで契約しようとします。この結果、健康でない人ばかりが保険に入るということが起こりえます。

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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