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サービス品質を測定する(SERVQUAL)

SERVQUALモデル

 

サービス品質を測定するために開発された尺度に、SERVQUALモデルがあります。SERVQUALとは、サービスの質(service quality)を合成した造語です。サービスの品質を判断する基準は、次の5つになります。

 

●信頼性:約束されたサービスが確実・迅速に提供されているか?

●反応性:サービスを実施する上で従業員がやる気をもち迅速にサービスを提供しているか?

●確実性:従業員が十分な知識及び礼儀正しさをもち、信頼できるか?

●共感性:顧客個人への関心や配慮が行き届いているか?

●有形性:施設、設備、従業員の服装など目に見えるものが適切か?

 

 

■顧客が満足するとき

 

顧客は、「事前に期待したサービス水準(期待)と実際のサービスのパフォーマンスの知覚」によって、満足感を判断します。「実際の知覚>期待」であれば満足することになり、「実際の知覚<期待」であれば不満になります。

 

よって、顧客に満足してもらうためには、①実際の知覚が高いか②期待がそれほど高くないかの2つがポイントになります。

 

もちろん、事前の期待が高くなければ、サービスの利用にはつながりませんが、期待が高すぎると実際のパフォーマンスがそれに追いつかず、不満となります。

 

「期待していたが実際はそれ以上だった」というのが一般的な顧客満足度だと思いますが、実際のパフォーマンスがそこそこでも、顧客の事前の期待が低ければ、それはそれで満足感につながるのです。要は「期待以上のパフォーマンスだった」と思わせることが必要ということです。

 

たとえば、お腹がすいたので、とりあえず目に付いた食堂に大して期待もせずに入ったら、意外と美味しかったなんてことがあると思います。これも味はそこそこでも、事前の期待が低かったので満足につながったケースです。

 

 

■対比効果

 

対比効果とは、期待と実際のパフォーマンスの食い違いが、実際よりも大きく見えてしまうことです。

 

高い期待をもって入ったレストランで、些細な言葉遣いの悪い対応を受けたとします。本来なら、小さなミスであっても、それがとても重大なことと感じられることはあるでしょう。

 

逆に、先ほどの述べたあまり期待せずに入ったレストランで、ちょっとした細やかな接客やおいしい料理が出されたら、それほど高いパフォーマンス水準でなくても、大きなプラスの不一致を感じるでしょう。

 

つまり期待と実際の知覚の不一致は、実際よりも大きく感じられるということです。よって、この点からも「実際の知覚>期待」を作ることが有効だといえます。

 

 

SERVQUALの活用法

 

サービス事業者は、SERVQUALの5つの基準について、顧客の期待と実際の知覚を継続的に把握することが必要になります。通常は、期待と実際の知覚について、「1:まったくそう思わない/まったく期待していない~7:非常 にそう思う/非常に期待している」の7段階で評価するようです。

 

顧客の期待と実際の知覚に差がない、あるいは実際の知覚のほうが低いなら、実際の知覚を上げるか、期待をそこそこに下げる必要があります。もしかしたら過大広告で実際のパフォーマンス以上に期待させてしまっているのかもしれません。

 

また、SERVQUALモデルは、組織内部の業務監査にも利用することができます。たとえば、ライン部門がスタッフ部門を評価する際に利用できます。スタッフ部門はライン部門にサービスを提供する立場ですが、業績が明確なライン部門と比べあまりスタッフ部門を評価する客観的な指標は少ないように感じます。スタッフ部門とは言え、顧客(ライン部門)の評価は重要ですから、検討に値すると思います。

 

【参考】

『消費者・コミュニケーション戦略』田中洋編、清水聰編 有斐閣

『サービス業のマーケティング―理論と事例』スティーブ バロン、キム ハリス著 同友館

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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