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顧客価値を考える⑨(価値要素ピラミッド)

■価値要素ピラミッド

 

ベイン・アンド・カンパニーが開発した価値要素ピラミッドというものがあります。これは、顧客が商品やサービスに感じる価値を網羅的に示したものです。


価値要素ピラミッド 顧客の欲求は、低次元のものから高次元のものまで順に、大きく「機能」「感情」「人生の変化」「社会への影響」の4つに分かれます。さらに、それぞれ価値要素があり、合計で30の価値があります。

 

<社会への影響>

自己超越

 

<人生の変化>

希望の創出、自己実現、モチベーション、資産継承、帰属・縁

 

<感情>

不安の解消、自分へのご褒美、懐かしさ、デザインや美観、象徴性、健康、癒し、娯楽、魅力、つながりの提供

 

<機能>

時間の節約、簡素化、収益確保、リスク低減、整理・整頓、統合する、つなぐ、労力の軽減、

面倒の回避、コスト削減、品質、バラエティ、感覚訴求、情報提供

 

顧客は、まず低次元の欲求から順に満たしていくと考えられます。

 

 

■顧客が重要視する価値要素は何か?

 

顧客が重要視する価値要素は、業界によって異なります。

 

<アパレル>

品質、バラエティ、面倒の回避、デザインや美観、時間の節約

 

<食品・飲料>

品質、感覚欲求、バラエティ、デザインや美観、癒し

 

<証券>

品質、収益確保、資産継承、バラエティ、手段・機会の提供

 

ベイン・アンド・カンパニーによれば、「複数の価値要素で高評価を得る企業は、顧客のロイヤルティや売上成長率が高い」とのことです。

                         

たとえば、アマゾン・プライムは、当初の「コスト削減」「時間の節約」重視から、映像配信サービスによって「手段・機会の提供」「娯楽」を追加し、高評価を得ています。

 

スマートフォンが高い支持を得ているのは、「労力の軽減」「つなぐ」「統合する」「バラエティ」「娯楽」「手段・機会の提供」「整理・整頓」など、数多くの価値要素を提供できているからです。

 

 

■業界水準は必要条件にすぎない

 

まずは、業界企業で重視される価値要素を見つけ、自社の商品やサービスが標準よりも劣っているのであれば、速やかに改善します。

 

ただし、改善しても業界標準になるだけで、自社が選ばれるわけではありません。顧客が重視する価値要素は複数ありますが、その中でメリハリをつける必要があるでしょう。

 

また、顧客が重視する価値要素は変化する可能性がありますから、業界の常識にとらわれずに、他社と異なる価値要素を提案することも有効です。

 

【参考】

『ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー 2017 03 月号(顧客は何にお金を払うのか)』ダイヤモンド社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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