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プラシーボ効果③(なぜ惑わされてしまうのか)

ここまで、人は「あらかじめよいと思うから、実際によいと思う」ということについて触れてきました。

しかし実際の人間の心理はなかなか複雑で、「あらかじめよいと思っていた分だけ、悪く評価する」ということもあります。

 

■対比効果

 

心理学用語に、対比効果というものがあります。以前にも取り上げましたが再掲します。対比効果とは、期待と実際のパフォーマンスの食い違いが、実際よりも大きく見えてしまうことです。

 

高い期待をもって入ったレストランで、些細な言葉遣いの悪い対応を受けたとします。本来なら、小さなミスであっても、それがとても重大なことと感じられることはあるでしょう。評価の高い映画を見に行ったら、それほどでもなく、逆に酷評したなんてことは誰でも経験があるのではないでしょうか。

 

ワインでも同じことがいえます。もともと低評価のワインにわざと高い値段をつけると、売れ行きが落ちました。プラシーボ効果によれば、高い値段をつければ、人はそれがよいものと思い込み、その結果、よいと判断するはずですが、逆の結果が得られました。

 

人は期待が高いと、その分だけ評価基準が高くなります。そして、それが裏切られた場合には大きな憤りを感じます。ワインの実験は人々に絶対的な基準があったからだといえ、それを下回ったので実際よりもギャップが大きく見え、酷評につながったのです。

 

対比効果はよい評価にもつながります、期待する基準を超えれば、実際以上にそのギャップが大きく感じるので、かなり高い評価をつけることになります。

 

 

■プラシーボの呪縛を逃れるには

 

こう考えると、プラシーボ効果は、自分にはっきりとした基準がないので、ブランド品や高価格のものに過度に高い評価をしてしまうことで生じるということになります。当たり前の話になりますが、価格やブランド名の呪縛を離れ、まずは自分なりの基準を明確化することが求められます。

 

【参考】

『「期待」の科学 悪い予感はなぜ当たるのか』クリス・バーディック著 CCCメディアハウス

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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