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バフェットの教え②

<意思決定>

「時代遅れになるような原則なら、原則ではない。」

私たちは何かあると勝手な理由をつけて自分の行動を正当化してしまいます。また、違う状況になると、悩み右往左往してしまいます。しかし原則に忠実な方は態度も自信にあふれています。そのような行動を心がけたいものです。

 

「ビジネスの世界で最も危険な言葉は、『他の誰もがやっている』だ。」

人の提案を聞いていると、「みんなやっているから」という理由が多いです。しかしそれは都合がいい方便にすぎません。私たちは流行りものに流されがちですが、本当にそれが目的に適うものか、よく吟味したいところです。

 

「リスクとは、自分が何をやっているか、よくわからない時に起こるものだ。」

本当は決めないといけないのに、リスクと称して決められない(決めない)のは、逃げ口上にすぎません。リスクの原因を作っているのは、自分かも知れないのです。

 

「まだ判断のしようがない事柄について、あれこれ考えて時間を無駄にすることは避けるようにしている。判断というものは、5分で容易くできるものだ。」

私のような凡人がうかつに信じると怪我をしそうです。一万時間の法則というものがあります。これは「どのような分野でも、天才になるには一万時間の練習が必要だ」というものです。長年、投資の世界で生き抜いてきたバフェットならではの言葉でしょう。

 

「予測が教えてくれることは、未来のことではなく、むしろ予測者のことである。」

テレビの識者の主張や、営業マンのアピールには、必ず背後に理由(ポジションやメンツ、金銭的な見返り)があります。相手の行動の背景を知った上で判断しましょう。

 

「ビジネススクールでは単純な行動を取るより、複雑で困難な行動をとったほうがお褒めにあずかれる。しかし、効果が高いのは前者である。」

やたらデータを持ち出して説明したり、小難しい話をする人は要注意です。データや理論に酔っています。シンプルな疑問をぶつけてみましょう。

 

「ミスを犯さない人には意思決定はできない。」

行動しなければ学習は得られません。野村監督の「勝ちに不思議な勝ちあり。負けに不思議な負けなし」ではないですが、失敗からこそ学ぶことができます。

 

「リーダーから発せられた業務上の要望は、たとえいかに愚劣なものであろうと、取り巻き達が用意したデータによって、すばやく支持される。」

リーダーが心得ておきたい言葉です。

 

「市場が効率的なら、私はいま街頭で物乞いをしているだろう。」

効率的市場仮説とは、現在の株価は、将来に対するあらゆる情報を織り込んだ上で形成されており、世間にある情報をもとに恒常的に利益を上げることはできないという考え方です。つまり、投資家の付け入る好きがないほど資産市場は完璧だというあくまで理論上の話です。この言葉を拡大解釈すると、世の中は理論どおりに動かないくらい非効率なので、人々の努力の余地があるということでしょう。

 

【参考】

「ウォーレン・バフェット 成功の名語録」桑原晃弥著 PHP研究所

「バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵」メアリー バフェット、デビッド クラーク著 徳間書店

「天才! 成功する人々の法則」マルコム・グラッドウェル著 講談社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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