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顧客に説得力をもたせる3つの原則②(即時性)

■「報酬は直ちに」「費用は先延ばしに」

 

私たちの思考システムは、目前にあるものや、その瞬間に知覚できるものに強く作用され、将来的に知覚できるものは意思決定に影響されにくいです。時間的・物理的な距離があれば、価値や費用は少なくなります。

 

たとえば商品の現物を見せるのとそうではないのと(画像や文章での説明のみ)では、前者のほうが60%売上が高いという実験データもあります。また、現物をアクリルケースに入れてすぐに手に取れないようにすると、支払う金額は少なくなります。

 

顧客に自社商品を買わせるためには、顧客に「報酬は直ちに」「費用は先延ばしに」感じさせるとよいということになります。

 

典型例は、分割払いでしょう。「商品は先に支払いは後で」というわけです。また何かキャンペーンを打つ場合(たとえば限定商品やクーポンが当たる)も、応募者を待たせずに商品がもらえるように工夫すれば、応募者数が増えるかもしれません。

 

 

■双曲割引

 

「将来の価値を現在の価値に換算するときに、将来の価値から大幅に割り引いて考える」ことを、行動経済学では双曲割引といいます。

 

これによれば、将来得られる便益の大きさは現時点ではかなり小さく見えますし、将来被るコストや損害も現時点では些細なことに思えてしまいます(逆にいえば、現時点でのコストはかなり大きく感じてしまいます)。遠近法で目がかすむというわけです。

 

双曲割引は「浪費グセ、喫煙や運動不足がなぜやめられないか」の説明でよく用いられます。「タバコをやめる」「運動する」の将来の価値は本来は大きいのですが、現時点ではかなり小さく見えます。一方、2つとも現時点でのコスト(犠牲)は大きく見えるので、今の悪癖はやめられなくなるというわけです。

 

価値やコストの評価は将来と現時点で異なることも認識する必要はありますが、正しい割引を行わないと誤った結論になりかねません。

 

 

【参考】

『潜在意識マーケティング6つの心理戦略』フィル・バーデン著 ダイレクト出版

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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