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デフォルト設定

前回、売り手はデフォルト設定(初期設定)を上手く行うことで売上や利益を高められることについて触れました。今回はその続きです。

 

■臓器移植の意思は初期設定に従う

 

臓器提供の意志のある人の割合は、国によって大きな差があります。ドイツは12%程度に対しフランスはほぼ100%です。隣国同士なのに、なぜこんなにも差があるのでしょうか?

 

答えは臓器移植の意思表示カードの違いにあります。臓器提供の意思が高い国のカードは「臓器提供プログラムに参加を希望しない人はチェックしてください」(オプトアウト方式)、低い国のカードは「臓器提供プログラムに参加を希望する人はチェックしてください」(オプトイン方式)と記載されていたのです。つまりデフォルト設定の違いなのです。

 

 

■デフォルト設定をマーケティングに活かす

 

アメリカとイタリアで、ピザに追加のトッピングをする方法(デフォルト設定はトッピングがない)と、すべてのトッピングから削除していく方法(デフォルト設定はすべてのトッピングあり)で結果的にどちらが多くのトッピングが選ばれるかを比べました。結果は、トッピングを減らしていくほうが増やしていくよりもトッピングの種類は2倍になりました。

 

自動車の実験でも同様の結果が得られています。①オプションをフル装備した車から不要なオプションを取り除く場合と、②標準装備の車にオプションを加える場合を比較すると、①のほうが車体価格は高くなりました。

 

これは追加していく場合は価格の上昇に目がゆきますが、削除していく場合は費用の低下が強調されるからです。少しオプションを追加しただけでものすごく費用が増えたと感じる一方、少しオプションを取り除いただけで、「十分節約になった」と勘違いするというわけです。

 

よって、売り手としては、構成要素や特性の多い商品を用意し、そこから不要なものを顧客に減らしてもらうようにすれば、結果的により高く売れるということになります。

 

 

【参考】

『潜在意識マーケティング6つの心理戦略』フィル・バーデン著 ダイレクト出版

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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