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プロジェクトで創造的な答えが生まれない理由

プロジェクトで創造的な答えが生まれないのは、そもそも創造的なアイデアを生み出すことが難しいということもありますが、それ以外にもスケジュールに対するメンバーの考え方があります。

 

 

■情報が集まったと感じるまで答えを留保してしまう

 

解答を出すタイプのプロジェクトは、おおよそ情報収集、代替案列挙、方策決定という手順を踏みますが、メンバーには「プロジェクトには、答えを考え始めるのにしかるべきタイミングがある」という暗黙の了解があります。十分な情報が集まらなければ、答えを考え出せないというわけです。情報が十分集まったとなんとなくみなが感じたタイミングでようやく答えの検討に入ります。

 

しかしながら、答えの検討に入るタイミングは、単になんとなく決まるだけで、何も根拠があるわけではありません。そのタイミングを感じるまでは単に情報収集に徹しているだけです。

 

このスタイルのまずいのは、最終的な答えに無関係な情報がいたずらに集められるというムダがあること、さらに適切なタイミングが来たとみなが感じない限り答えの検討が行われないので、結果的に答えの検討に十分な時間が割けなくなるということです。

 

 

■ぎりぎりまで答えの検討を伸ばしてしまう

 

プロジェクトには必ず期限があります。よってメンバーは、期限から逆算して答えを出すタイミングを設定します。このタイミングも単に期限から逆算しているだけなので、何も合理的な根拠はありません。別にそのタイミングまで答えの検討を待つ必要はないのです。

 

答えを出すタイミングはほとんどの場合、ぎりぎりです。さらになまじっか情報量だけはあり、とうてい整理しきれるものではありません。よって、手軽な(自分がよく知っている)フレームワークで安易に解答を出そうとします。当然、集めた情報の多くは無視されます。

 

かくしてプロジェクトで創造的な答えは出てこないのです。

 

 

■プロジェクトの最初から答えを出すという姿勢

 

プロジェクトで創造的な答えが生まれない理由が、「情報が集まったと感じるまで答えを留保してしまう」「ぎりぎりまで答えの検討を伸ばしてしまう」ことで「答えを十分に検討するだけの期間をとれない」ことにあるのだとしたら、どのような対処が求められるでしょうか。

 

それは「プロジェクトの最初の段階から答えを出す」という姿勢です。イノベーティブな答えは、意外とプロジェクトの最初の段階に集中的に生み出されていたりします。それは、手元にある情報がシンプルでハンドリングしやすい、本質的な情報のみなので核心をつきやすい、情報が少ない分創造的になりやすいといったことが理由として考えられます。

 

最初から答えを出すという姿勢は、仮説検証アプローチにも合致します。まず仮説をたて、それを裏付ける情報を収集して妥当性を検証するほうがはるかに効率的です。仮説検証のサイクルを早めれば、たとえ最初の仮説が不適切であったとしても、他の仮説を検証する時間的な余裕は十分確保できます。

 

まずは、十分な情報がなければ決められないという思い込みをなくすことが大事です。

 

 

【参考】

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー2017年9月号「SHIFT

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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