KISS(シンプルかつ具体的に)
■Keep
It Simple and Specific
前回、メッセージの伝え方は、なるべくシンプルなほうがよく、論点を絞るべきだという話をしました。これは、「KISS(Keep It Simple and Specific):シンプルかつ具体的に)」と表現されます。
シンプルかつ具体的にするコツは、次のとおりです。
・一番大事なことにメッセージを置く
・メッセージを30秒で要約してみる
・1つのテーマでポイントは3つ(多くて4つ)に絞る
・目的やキーメッセージは冒頭で話す
私は、資格受験の新人講師の方のトレーニングも担当していましたが、その際には次のようなことをやってもらっていました。
・バランス・シートを30秒で説明すると?
・キャッシュフロー計算書を30秒で説明すると?
・ポーターの戦略論を30秒で説明すると?
・マーケティングを30秒で説明すると?
・話すスキルを30秒で説明すると?
■マジックナンバー4±1
「マジックナンバー4±1」というものがあります。これは人間が一度に処理できる情報量は、せいぜい4±1程度であるというものです。以前はマジックナンバー7±1といわれていましたが、その後の調査でそんなに沢山処理できないことが判明しました。
なおここで4つというのは、情報のバイト数(容量)ではなく、チャンクと呼ばれる「意味を持つ塊」の数です。たとえば、4人の名前、4つの場所、4つの商品、4桁の数字といったことです。
3C、5フォース、4P、CFTなどこのブログでもいくつかのビジネスフレームワークを紹介してきましたが、これらの多くが「マジックナンバー4±1」に沿ってポイント数を絞っています。相手に伝えるメッセージでは、「マジックナンバー4±1」に従ってまとめるとよいでしょう。
【参考】
『図解 ビジネスの基礎知識50』グロービス著 ダイヤモンド社