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新規事業開発のための顧客調査⑤(体験分析)

■体験分析とは

 

体験分析とは、対象としている製品・サービス・事業に関する体験を、最初から順を追って改めて記述・構造化するものです。

 

たとえば、カーシェアリングサービスであれば、最初に車を借りようと思い立ち、WEBやアプリで予約し、予約時間直前に通知をもらい、駐車場に出向き、キーを開け、運転中に予約時間の変更を行ったりして、最終的に駐車場に戻って返却手続きをして、後で利用明細がメールで届く、などといった体験の流れを整理します。

 

体験分析はデプスインタビューやエスノグラフィー調査で得られた定性情報を整理して、新たな顧客価値がないかを発見するために用います。

 

 

■5Eモデル

 

Eモデルとは、体験分析を行う際に用いるフレームワークです。導入(entice)、直前(entry)、体験中(engagement)、直後(exit)、体験後のつながり(extention)の5つの枠に当てはめていくことで、短時間で体験の流れを整理し、構造化することができます。

 

<各体験段階での検討内容>

 

○導入(entice

何をやりたい、欲しいと思ったときのユーザーの行動を整理する。カーシェアリングであれば、車を借りようと思ったときに、アプリを使って空き状況を検索する行為などがこの段階にあたる。

 

○直前(entry

「導入」と「体験中」の間にある、つなぎ目の部分に注目して整理する。カーシェアの例では、予約時間の直前の通知や駐車場までの行き方表示などがこの段階にあたる。

 

○体験中(engagement

どのような体験ができて、ユーザーに対してどのような価値を提供できているかを整理する。カーシェアの例では、車そのものの快適性やカーナビの使い勝手、給油のしやすさなどがこの段階で検討すべきことである。

 

○直後(exit

体験から通常の生活への、スムースに橋渡しができているかを整理する。カーシェアの例では、車の返却直後の利用明細がメールで届いたり、社内に忘れ物がないかどうかのリマインドといった内容がこの段階にあたる。

 

○体験後のつながり(extention

体験中に不足していたことをフォローできているかどうか、次の体験につながる仕組みがあるかなどを検討する。カーシェアの例では、利用履歴を確認できたり、次回利用できるクーポンが提示されたりすることがこの段階にあたる。

 

 

【参考】

『機会発見』岩嵜博論著 英治出版

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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