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顧客価値のシフト①

前回、ターゲットとする顧客層をシフトさせる観点について述べましたが、顧客層をシフトさせると、顧客への提案価値をシフトさせる必要がある場合があります。今回は顧客価値のシフトの方法について取り上げたいと思います。

 

 

■顧客に提供する価値を「モノからサービスあるいはモノ+サービス」「サービスからサービス+モノ、あるいはモノ」にシフトする

 

モノを提供するのではなく、サービスの提供に変えたり、モノに加えてサービスも提供する方法にシフトします。

 

成功例としては、次のようなことが挙げられます。

 

IBM

コンピュータやパソコンの製造販売 ⇒ ソリューション、コンサルティング

 

<ヒルティ>

電動工具の販売 ⇒ 電動工具のリース

 

<コマツ>

建設機械の販売 ⇒ 建機+KOMTRAX(位置や建機の状態、部品交換時期の情報を提供するシステム)

<アシックス>

ランニングシューズの販売 ⇒ ランニングシューズ+シャワールーム+靴のアドバイス

 

サービス業がグッズ販売を手がけたり、メーカーが保守サービスを手がけることはよく見られます。

 

 

■競合の逆張りにシフト

 

競合他社の逆のことをやるという発想です。たとえば高価格販売に対し、低価格高回転率で対抗するといった発想です。そのためにはターゲット顧客が重視する価値に着目してそれ以外のものを削るということが求められます。

 

 

■同一顧客に提供する価値を複数化する

 

提供するラインナップを拡大し、ワンストップサービスを提供するというものです。そのためには自社商品だけでなく他社商品も扱う必要があります。オープン化、パッケージ化、多角化といった方法があります。

 

<オープン化>

自社の持っている「場(プラットフォーム)」を他社に開放することで、様々な企業がサービスを提供できるようにし、場の強化を図ることです。

 

たとえばマイクロソフトは自社OSで機能するソフトの開発を促すために、基本仕様を公開しています。スマホのOSSNSなども基本仕様を公開し、その上で動くアプリの開発を促しています。補完するソフトを増やすことで本体の価値を高めています。

 

<パッケージ化>

2つ以上の商品を組み合わせることで、1つのパッケージにすることです。たとえば交通機関が乗車券と宿泊券をセットで販売する、マイクロソフトがワード、エクセル、パワーポイントなどをまとめてオフィスとして販売するといったことがあります。

 

<多角化>

文字通り新しい事業を追加し、本業とのセット販売を行うというものです。たとえば自動車会社や電機会社が、リース事業やクレジット事業を追加し、モノの販売とセットで販売するといったことです。

 

(つづく)

 

【参考】

「カール教授のビジネス集中講義 ビジネスモデル構築」平野敦士カール著 朝日新聞出版

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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