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バリューチェーンのデコンストラクション①

■バリューチェーンのデコンストラクション

 

製品が顧客に供給されるまでには、原材料や部品の調達活動、商品製造や商品加工、出荷配送、マーケティング、顧客への販売、アフターサービスといった付加価値活動一連の流れを経ます。これをバリューチェーンといいます。

 バリューチェーン

以前はこの一連の流れを同じ資本(あるいは系列)下でコントロールすることで、最適化することができました。たとえば、家電製品であれば、親会社が調達・製造を担い、子会社が流通やメンテナンスを担い、系列販売店が小売販売を担うといった形でした。

 

しかしながら、事業環境が変化すると、このような垂直統合型のバリューチェーン(インテグレーター)を見直して、再構築する(デコンストラクション)必要に迫られます。再構築の流れは大きく、レイヤーマスター、オーケストレーター、マーケットメーカー、パーソナル。エージェントに分かれます。

 

 

■レイヤーマスター


レイヤーマスター(専門特化型企業)とは、バリューチェーンの1つのレイヤー(層)に特化して、その付加価値部分で圧倒的な地位を確立するプレイヤーです。業界のバリューチェーンが分解する条件であれば、そのうちの1つの活動要素に特化することで強い力を獲得できます。

レイヤーマスター

たとえばパソコン業界におけるマイクロソフトやインテルなどの企業が典型例です。特定のレイヤーに経営資源を集中し、圧倒的な技術力で世界を対象に販売します。日本企業では、キーエンス、ローム、ヒロセ電機、マブチモーターなどが特化型企業の例です。

 

まだ製品技術そのものが明確でない場合には、垂直統合型でバリューチェーン全体を1つの企業が各機能を擦りあわせてコントロールし最適化することが重要ですが、技術が進歩して必要な性能が容易に満たせるようになると、垂直統合型のすり合わせのメリットはなくなります。安い外部から部品を調達してくれば事足りるからです。よって、水平分業化が進み、レイヤーマスターが生まれることになります。

 

あるいは技術そのものの変化や不確実性が高い場合も、1つの企業(資本)ですべての機能を賄うのは不可能ですから、水平分業化が進みます。

 

こうして考えると、水平分業化の流れは宿命的であるといえます。

 

 

【参考】

『グロービスMBA事業戦略』相葉宏二、グロービス経営大学院著 ダイヤモンド社

 

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
「中小企業診断士のための経済学入門」※絶賛在庫中!
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