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収入を決めるのは頭の良さか性格か?

人間の能力は、大きく認知スキル(知性、知能、学力などテストで測れるもの)と性格スキル(個人的な性格的特徴でテストでは測れないもの)に分かれます。

 

 

■認知スキルを伸ばしたほうが賃金を伸ばせる

 

ストックホルム経済大学のエリック・リンキスト氏の調査によれば、労働者の賃金への影響を見ると、認知スキルのほうが性格スキルよりも平均すればやや大きいという結果になっています。つまり、同じだけ伸ばすのであれば認知スキルを伸ばしたほうが、高度な仕事に就くことができ、賃金への影響が大きいということです。

 

 

■未熟練労働者は性格スキルが熟練労働者は認知スキルが重要

 

しかし、その影響の大きさはそれぞれのスキルのレベルによって大きく異なります。性格スキルの場合はその水準にかかわらず賃金への大きさ(スキルを伸ばした場合の賃金が伸びる程度)は変わりませんが、認知スキルの場合、その水準が低い場合は影響の度合いも小さいですが、その水準が高くなるにつれて賃金が高まる効果が大きくなることが分かりました。

 

つまり認知スキルの低い者の場合、認知スキルを伸ばしても賃金への影響は小さいですが、認知スキルの高い者はさらに認知スキルを伸ばすことによる賃金水準は、より高くなるということです。

 

実際、熟練労働者と未熟練労働者を比べてみると、未熟練労働者については、性格スキルの賃金への影響が認知スキルの賃金への影響よりも大きいですが、熟練労働者(管理職は除く)の場合は逆で、認知スキルの賃金への影響が性格スキルへの影響よりも高くなっています。

 

 

■管理職は性格スキルが重要

 

しかしながら熟練労働者であっても管理職は異なる傾向を示しています。管理職は未熟練労働者と同じように、性格スキルの賃金への影響が認知スキルの賃金への影響よりも大きくなっています。

 

リンキスト氏らは以上の研究成果を踏まえて、「ある程度の性格スキルを保持することは職業人生における失敗を避けるための必須条件であるが、成功するためには認知スキルが同じくらい重要である」と述べています。

 

 

■性格スキルは大人になっても鍛えられる

 

認知スキルも性格スキルも10歳未満の幼年期の環境にかなり依存することが、これまでの研究によって明らかにされています。しかしながらシカゴ大学のヘックマン教授によれば、認知スキルは10歳までにかなり開発されますが、性格スキルは10代以降もかなり鍛えることができます。

 

 

【参考】

『性格スキル』鶴光太郎著 祥伝社

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プロフィール

三枝 元

Author:三枝 元
1971年生まれ。東京都在住。読書好きな中年中小企業診断士・講師。資格受験指導校の中小企業診断士講座にて12年間教材作成(企業経営理論・経済学・組織事例問題など)に従事。現在はフリー。
著書:「最速2時間でわかるビジネス・フレームワーク~手っ取り早くできる人になれる」ぱる出版 2020年2月6日発売
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